このページの本文へ

ミラクル・リナックス、レッドハットと提携しLinuxサーバーOSを発売

2001年10月10日 19時39分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ミラクル・リナックス(株)は10日、企業向けLinuxサーバーOS『MIRACLE LINUX Standard Edition Version2.0』を24日に発売すると発表した。

MIRACLE LINUXパッケージLinuxサーバーOS『MIRACLE LINUX Standard Edition Version2.0』のパッケージ

『MIRACLE LINUX Standard Edition Version2.0』は、日本オラクル(株)が24日に発売するOracleデータベースのLinux版『Oracle9i Databese for Linux』(後述)に対応する。GUIインストールが可能な“Install Navigater for Oracle”を利用することで、Oracle9i DatabaseやOracle9i Application Serverへのインストールを簡略化できる。なお、Oracle8i for Linux R8.1.7にも対応している。

また、ミラクル・リナックスはレッドハット(株)と技術提携を行ない、『MIRACLE LINUX Standard Edition Version2.0』にレッドハットの『Red Hat Linux 7.1』を採用する。これにより、Red Hat Linux 7.1に対応したソフトの動作が可能なほか、データ復旧を行なう“ジャーナリングファイルシステム”や最大32CPU/8~64GBメモリーをサポートする。Linuxカーネルは2.4。ファイル共有機能『Samba2.2』や、ブラウザーベースのサーバー管理機能『Webmin』も備えている。

『MIRACLE LINUX Standard Edition Version2.0』の価格は6万円。技術サポートについては、90日間無償無制限サポート、有償プロダクトサポート(15万円)、有償アップデートサポート(3万円)を提供する。

日本オラクル(株)が24日に発売するOracleデータベースのLinux版『Oracle9i Databese for Linux』は、Enterprise EditionとStandard Editionの2種類が用意されている。最大64GBのデータファイルを作成できる“LFS(Large File System)”に対応し、Linux上のデータベースにおけるオンラインメンテナンス機能や、PGA(Program Global Area)、ロールバックセグメントの自動管理機能などを搭載する。JDK1.3にも対応する。

価格は、『Oracle9i Database Enterprise Edition for Linux』が12万円から、『Oracle9i Database Standard Edition for Linux』が3万2000円から。

またミラクル・リナックスは、『MIRACLE LINUX Standard Edition Version2.0』と『Oracle9i Database Standard Edition for Linux』のパッケージ製品『MIRACLE LINUX with Oracle9i』も24日に発売する。価格は22万7000円だが、24日から12月20日まではキャンペーン価格の18万円で提供するという。

本日都内ホテルで行なわれた発表会で、ミラクル・リナックス代表取締役社長の茂木正之氏は、「ミラクル・リナックスは今後、1:ハードウェアベンダーやオラクルのパートナー、ソフトのディストリビューターらとLinuxにおいてアライアンスを持つ、2:レッドハットと技術提携を行ないエンタープライズで使えるLinuxディストリビューションを提供する、3:Linuxとミドルウェアを組み合わせたソリューションを出していく、といった3項目を基本戦略としてやっていく。Linux版Oracleデータベースは昨年の3倍の売上。Linuxマーケットは間違いなく拡大している」と語った。

また、レッドハットとの技術提携について、ミラクル・リナックス側は、「レッドハットは米国市場ではテクニカルリーダーであると考える。今後IA-64に対応する上でレッドハットとの技術協力は欠かせない。今回の技術提携により、エンタープライズサーバーのスペシャリストとしてのポジショニングを高めたい」と説明している。

茂木社長
ミラクル・リナックス(株)代表取締役社長の茂木正之氏
レッドハット平野氏
レッドハット(株)代表取締役の平野正信氏。「今回の提携は米本社でも注目されている。ユーザーはこれまでLinuxとOracleデータベースを別々に考えていたが、今回の提携によりLinux+OracleデータベースというソリューションとしてITストラテジーを検討できる」

なお、『MIRACLE LINUX Standard Edition Version2.0』への対応を表明したハードウェアベンダーは、コンパックコンピュータ(株)、(株)東芝、日本電気(株)、日本ヒューレット・パッカード(株)、(株)日立製作所、富士通(株)(10日現在)。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン