「まだゲームキューブが店頭で買える!!」
そんな噂が編集部を駆け巡ったのは、午後の9時半だった。
あこがれのゲームキューブを手にする月刊アスキー遠藤編集長。この表情には、さして意味はない |
本日(14日)は、任天堂(株)の家庭用ゲーム機『ニンテンドー ゲームキューブ』の発売日だ。Akiba2GO!の記事によると、午前中の客足は鈍かったものの、外国から買いにくる人もあり、午後から夕方にかけては会社帰りのサラリーマン層が購入するなど、順調な売れ行きのようだった。だから、ほとんどの店で、すでに売り切れたと思っていた。
しかし、実際に見てきた編集者によると、売り切れということはなく、まだあちこちでゲームキューブが販売されているという。外国から買いに来る人がいるというのに、日本人は買わないのだろうか?
夜の新宿を、ヨドバシカメラへと急ぐ遠藤編集長 |
これは実際に見に行くしかない。月刊アスキー遠藤編集長の「ゲームキューブ買いに行くけど、どう? 」という提案に従い、噂の真偽を確かめるべく、というよりは急いでゲームキューブを買うために、我々は夜の新宿・ヨドバシカメラへと向かった。
ゲームキューブ、 あります
ヨドバシカメラ新宿東口店に到着したのは、午後9時45分。閉店は10時であり、何とか間に合った。地下2階のゲーム売り場に行くと、確かにありました、ゲームキューブが!!
高く積まれたゲームキューブ |
レジのすぐ横にゲームキューブが積まれており、その横にはPS2も。我々のいた20分弱の間に、あわてて買って帰る人もいたが、閉店間際で時間がないということもあってか、気付かずに通り過ぎる客もいた。
我々がいた20分弱の間に、あわてて買って帰る人もいた |
残念ながら、ヨドバシカメラは売り上げ台数や仕入れの数、在庫の数は公表しておらず、どれくらい初日に売れたのかはわからない。レジの横に積んであったゲームキューブは19箱だったが、さらに在庫があるのかどうかは、不明。
「いくらなの? 」と、目の前に大きく書かれている“2万5000円”という数字が、最初目に入らなかった遠藤編集長。店員にコントローラーについて尋ねると、別売のコントローラーは、すでに売り切れたとのこと。ということは、結構売れているのだろうか? 携帯型ゲーム機『ゲームボーイアドバンス』をコントローラーにすることも可能だが、接続ケーブルの発売は12月だ。
悩む遠藤編集長「ん~、どうでしょう? 」 |
ハードの発売と共に入手できるゲームは3本。2本のゲームは任天堂製で、1本は(株)セガ製。遠藤編集長は、ゲームキューブと共に置かれた『ファミ通』増刊号を手に取って、しばらく考え込んでいた。任天堂のアドベンチャーゲーム『ルイージマンション』を買おうか買うまいか、悩んでいたのだ。なぜ悩むのか、それは「恐そうだから」。
『ルイージマンション』値札が2重についている。発売日にしてすでに、価格を引き下げたのだろうか。パッケージのルイージの顔は、確かに恐がっている |
『ファミ通』増刊号『ゲームキューブ スーパーガイド』 |
ついに決心した遠藤編集長は、ゲームキューブ本体とルイージマンション、任天堂のレースゲーム『ウェーブレース ブルーストーム』を持ってレジへ。店員に勧められるままに、メモリーカードとステレオAVケーブルを追加して購入した。お値段は、税込みで総額4万2479円。ご本人によると、「俺は決して浪費家ではない」とのことだった。
新宿の他店でもゲームキューブが。こちらも正確な販売台数は公表せず、「まあまあ」売れたとの回答だった |
結局のところ、ゲームキューブがどの程度売れたのか、店頭レベルでは分からなかった。本体の在庫はまだあるようで、初日完売という状況ではないことは確かだが、こっそりうかがった話を総合すると、このご時世でもそれなりに健闘しているようだ。もっとも、同時発売のゲームが3本では、なかなか購買意欲を刺激しないのは事実だろう。
しかし、それも今後、冬のボーナス商戦に向けてゲームタイトルが充実してくれば、状況は一変すると思われる。ゲームキューブはどれくらい売れるのか、質問しようとしたときには、遠藤編集長の姿は、新宿・歌舞伎町の人ごみの中に消えていた。
歌舞伎町の人ごみ |