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日立、MPEG-7準拠の類似映像高速検索技術を開発

2001年09月13日 20時33分更新

文● 編集部

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(株)日立製作所は13日、同社の中央研究所が、大容量のデジタル映像からユーザーが指定した映像と色や構図が似通った映像シーンを高速に検索するMPEG-7準拠の類似映像高速検索技術を開発したと発表した。“MPEG-7”(Moving Picture Experts Group Phase 7)は、映像や音声のデータ圧縮の規格であるMPEG-1/-2/-4と異なり、音声や画像、映像などのマルチメディアコンテンツの検索時の照合に利用するためのデータ(タグ情報)の記述方式を決めるもの。

同研究所では、映像の特徴を数値化する“特徴量”において、同じ特徴量が連続するフレーム画像をひとまとめにし、その画像群ごとに特徴量を記述する方式“映像特徴量の低コスト記述方式”と、映像検索の際の照合方式としてフレーム画像同士の特徴量を直接比較するアルゴリズム“映像シーンの高速照合方式”を開発した。これにより、特徴量のデータを約20%程度まで低減でき、蓄積にかかるコストと検索時間を従来方式の約半分程度まで短縮できたという。

今回開発した技術は、数十MHz程度の組み込みCPUやDSPにソフトウェアで実装可能で、映像端末などに搭載できるという。この技術を利用すると、450MHz程度のCPUで、24時間ぶんのテレビ映像データベースの中から、指定シーンの検索を1秒以内で行なうこともできるようになるという。

同社では、この技術をMPEG-4映像管理配信システム『MEDIAWALL』に搭載するほか、モバイル、高速インターネット向け映像配信システムや、映像アーカイブシステム、映像製作支援システムへ展開するとしている。

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