このページの本文へ

(株)テンアートニがイスラエルZend TechnologiesのPHPソリューションを販売

2001年09月12日 23時26分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)テンアートニは12日、イスラエルのPHP開発企業であるZend Technologiesと総販売代理店契約を締結し、PHPソリューションの販売を開始すると発表した。

PHP(PHP:Hypertext Preprocessorが正式)はサーバサイドのスクリプト言語であり、JavaやPerlに比べて動作が速く、また習得が容易なため、600万以上のドメインで利用されているという。日本では、日本PHPユーザ会などが中心となり普及が進められている。

イスラエルZend Technologiesは「PHP 4.0」に搭載されているオープンソースのスクリプトエンジン『Zend Engine』の開発元であり、PHP上で動作するミドルウェアや開発環境を製品として販売している。同社の主な製品ラインナップは以下のとおり。

  • PHP実行時のパフォーマンス改善ツール『Zend Cache』
  • PHPコードをエンコードし非公開にする『Zend Encorder』
  • 開発環境『Zend IDE』
  • PHP自動アップデートツール『Zend LaunchPad』

英語版の同社製品は9月12日より販売が開始される。12月1日には日本語版の販売および本格的なサポートが開始され、製品はダウンロード版だけでなくパッケージ版も用意される予定。価格は未定。

(株)テンアートニで行なわれた記者会見では、Zend Technologies President and CEOのDoron Gerstel氏によるPHPの概要紹介と同社の今後の販売戦略が紹介された。

Zend Technologies President and CEO Doron Gerstel氏。

同氏によると、現在実際にPHPを利用したWebサイトは300万サイトにも登るといい、この数は今後さらに増大するとしている。同氏は「『Zend Engine』が組み込まれたPHP 4.0のユーザーはすでにZendユーザーとしてとり込まれている」と語り、PHP開発者に対する高い知名度を武器に企業ユーザー拡大をねらうとした。また、「日本は日本PHPユーザ会のようなユーザーコミュニティもあり、PHPに対する潜在的関心が高い市場として注目している」とし、今回の契約によりさらなる飛躍を期待すると述べた。

引き続き、(株)テンアートニ 代表取締役社長の角田好志氏が、国内販売の時期や販売戦略について語った。

(株)テンアートニ 代表取締役社長 角田好志氏。

同社では、PHPソリューションの提供に当たり、これまで日本でのPHP普及活動を行なってきた日本PHPユーザ会や、すでにPHPでの開発実績のある(有)テューンビズとの積極的な提携を行なってゆくとした。

左から、(株)テンアートニ 代表取締役社長 角田好志氏、Zend Technologies President and CEO Doron Gerstel氏、(有)テューンビズ 代表取締役 岡田良太郎氏。

また、今回のZend Technologies製品の販売について「これまでJavaで培った実績を生かしてPHP製品を売り込みたい」とした。具体的な戦略として、「PHPは草の根的に、小さなソフトハウスが参画できるような」ケースで活用するとし、「官公庁や学校など、オープンソースにできる業務アプリケーション開発にPHPを利用していきたい」とした。

カテゴリートップへ