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ソニー、Net MD準拠のMD機器5機種を発売――新バイオMXも登場

2001年09月12日 20時17分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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ソニーマーケティング(株)は12日、USB経由でパソコンとMD機器を接続するインターフェース規格“Net MD”に準拠し、音楽データをパソコンからMDへ転送できるMD機器5機種を12月10日に発売すると発表した。

NetMDウォークマン
Net MD ウォークマン『MZ-N1』。本体全面に高剛性マグネシウムを採用している。本体カラーはシルバー(写真)とブルーの2種類

Net MDは、パソコンとMD機器との間の認証や音楽データの転送フォーマット等の仕様を含む音楽MD規格“Rainbow Book”の拡張規格で、ソニー(株)が6月27日付けで発表したもの。USBを利用してパソコンとMD機器を接続し、楽曲の著作権を保護しながら、パソコンからMD機器へ音楽データを転送できる。

著作権保護技術に基づいて、音楽CDやNet MDに対応した音楽配信サービスから、パソコンのHDD上に暗号化して記録された音楽データを、認証されたMD機器へ転送する仕組み。

記録メディアには現行の録音用MDを使用する。また、音声圧縮方式には従来の“ATRAC”と“ATRAC3”を採用し、MDメディアへの記録方式も従来と変わらないため、Net MDに準拠してMDに記録された音楽データは、既存のMD機器で再生できる。ATRAC3で記録された音楽データはMDLP(MD長時間録音/再生)対応機器で再生可能。

著作権保護技術には“OpenMG”と“MagicGate”を採用しており、OpenMGにより音楽データを暗号化し、パソコンのHDD上に記録する。パソコンとMD機器間の認証はMagicGateで行ない、パソコンからMD機器へ転送できる。また、“SCMS”(Serial Copy Management System)で音楽データの二次コピーを防ぐ。

新ウォークマンなど5機種のNet MD機器が登場

今回発表されたNet MD機器は、ポータブルMDレコーダー“Net MD ウォークマン”『MZ-N1』、MDデスクトップオーディオシステム“Sound Gate”『LAM-Z1』(アクティブスピーカー付属)、同『LAM-1』(本体のみ)、コンパクトコンポーネントシステム“キューブリック”『CMT-C7NT』、ミニディスクデッキ『MDS-NT1』の5機種。

5機種ともNet MDに対応しており、パソコンとUSBで接続することで、パソコン上の音楽データをMDに転送できる。また、音楽コンテンツ管理/転送ソフトとして『OpenMG Jukebox Ver.2.2』(対応OS:Windows 98/Me/2000/XP)が付属する。

Jukebox2.2
Net MD対応MD機器5機種に付属する音楽コンテンツ管理/転送ソフト『OpenMG Jukebox Ver.2.2』の画面

ポータブルMDレコーダー“Net MD ウォークマン”『MZ-N1』は、USBクレードルが付属し、MZ-N1をクレードルに置くだけで、パソコンとの接続や充電が行なえる。また、漢字表示に対応したバックライト付き新型スティックコントローラーが付属する。

NetMDウォークマン2モデル
Net MD ウォークマン『MZ-N1』

本体には9文字×3行表示が可能な液晶ディスプレーを搭載し、ディスプレー右下の集中コントロールキーを使って文字入力を行なえる。録音方式は磁界変調光学方式で、再生読み取り方式は非接触光学式読み取り方式(半導体レーザー使用)。チャンネル数はステレオ2チャンネル/モノラル1チャンネル。サンプリング周波数は44.1kHz。

入力端子は、マイク:ステレオミニジャック、アナログ入力:ステレオミニジャック、光デジタル入力:光ミニジャック。出力端子は、ヘッドホン:ステレオミニジャック、ライン出力:ステレオミニジャック(ヘッドホンとラインは兼用ジャック)。

電源は、付属の充電式ニッケル水素電池『NH-14WM(A)』、単3乾電池×1、ACパワーアダプター(付属)。電池持続時間は、充電式ニッケル水素電池使用時で、標準モード:再生28時間/録音11時間、LP2モード:再生34時間/録音16時間、LP4モード:再生38時間/録音20時間。アルカリ単3電池使用時で、標準モード:再生40時間/録音12時間、LP2モード:再生48時間/録音19時間、LP4モード:再生57時間/録音23時間。

本体サイズは幅79.1×奥行き19.9×高さ73.8mm、重量は117g(充電池含む)。価格はオープンプライスで、推定小売価格が4万5000円前後。

MDデスクトップオーディオシステム“Sound Gate”『LAM-Z1』(アクティブスピーカー付属)、および同『LAM-1』(本体のみ)は、CDとMDに対応した複合機で、本体単独でCDからMDへ録音できる。また、単体製品のLAM-1は、手持ちのアンプ内蔵型アクティブスピーカーと組み合わせることが可能。

録音方式は磁界変調光学方式で、再生読み取り方式は非接触光学式読み取り方式(半導体レーザー使用)。チャンネル数はステレオ2チャンネル/モノラル1チャンネル。サンプリング周波数は44.1kHz。

入出力端子は、ライン出力、ヘッドホン、USB。本体サイズは幅138×奥行き165.5×高さ118mm、重量は1.5kg。LAM-Z1に付属するスピーカーのサイズはそれぞれ幅95×奥行き160×高さ175mm、重量はL側が1.55kg、R側が1.45kg。価格はそれぞれオープンプライスで、推定小売価格はLAM-Z1が6万円前後、LAM-1が4万5000円前後。

LAM-Z1
スピーカー付きMDデスクトップオーディオシステム『LAM-Z1』。写真中央の本体は単体でも発売される

コンパクトコンポーネントシステム“キューブリック”『CMT-C7NT』は、キャビネット材料に特殊素材入りの高比重樹脂を利用し、3次元形状“ラウンドフォルムスタイル”のスピーカーを採用しており、音質に悪影響を及ぼす定在波を抑え、入力信号に忠実な高音質再生が可能という。また、付属ソフト『M-Crew for CMT-C7NT』により、パソコン内の音楽データをCMT-C7NTに出力して再生できる。

録音方式は磁界変調光学方式で、再生読み取り方式は非接触光学式読み取り方式(半導体レーザー使用)。チャンネル数はステレオ2チャンネル/モノラル1チャンネル。サンプリング周波数は44.1kHz。

入出力端子はUSB、入力端子は光デジタル、ステレオミニジャック、出力端子はステレオミニジャック、ヘッドホン。本体サイズは幅145×奥行き273×高さ125mm、重量は4.5kg。付属スピーカーのサイズはそれぞれ幅149×奥行き220×高さ248mm、重量は各1.9kg。価格はオープンプライスで、推定小売価格は7万5000円前後。

CMT-C7NT
コンパクトコンポーネントシステム『CMT-C7NT』

ミニディスクデッキ『MDS-NT1』は、パソコンの周辺など省スペースに設置できるコンパクトなサイズのMDデッキ。録音方式は磁界変調光学方式で、再生読み取り方式は非接触光学式読み取り方式(半導体レーザー使用)。チャンネル数はステレオ2チャンネル/モノラル1チャンネル。サンプリング周波数は44.1kHz。

入出力端子はUSB、出力端子はステレオミニジャック、ヘッドホン。本体サイズは幅152×奥行き249×高さ52mm、重量は1kg。価格はオープンプライスで、推定小売価格は3万円前後。

MDS-NT1
ミニディスクデッキ『MDS-NT1』

本日都内で行なわれた発表会で、ソニーマーケティング代表取締役社長の小寺圭氏は、「ブロードバンド環境とハードウェアの利点を活かして新しいMDの世界を広げていく。Net MDにより音楽配信ビジネスが急速に拡大するだろう」と語った。

小寺社長
ソニーマーケティング代表取締役社長の小寺圭氏

なお、(株)レーベルゲートが音楽配信システムを提供している各レコード会社の音楽配信サイト(ソニー・ミュージックエンタテインメント、エイベックス、ポニーキャニオン、キングレコード、徳間ジャパンコミュニケーションズ、セーニャ&カンパニー、フォーライフレコード、ビクターエンタテインメント)、および(株)ドゥーブ・ドットコムが運営する音楽配信サイト“du-ub.com”(東芝EMI、ワーナーミュージックジャパン、ユニバーサルミュージックの楽曲を提供)では、12月上旬よりNet MDに対応した楽曲の配信サービスを行なうという。

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