セイコーインスツルメンツ(株)は10日、電子商取引や電子決済が行なわれた時刻が改ざんされていないことを証明する“タイムスタンプサービス”を開始すると発表した。2002年1月に“SEIKO”ブランドでサービスを開始する。
タイムスタンプサーバー『Ni-5110A』 |
タイムスタンプサービスは、SII情報センターに設置するセシウム電子時計が組み込まれた米Datum社のマスタークロックから、各事業者へ設置したタイムスタンプサーバーに対し、公証時刻の時刻データを配信するというもの。これにより、事業者に設置したタイムスタンプサーバーの時刻に改ざんがないことを証明する。デジタルデータの公証サービスを行なう事業者とは別の第三者が時刻を証明することで、信頼性が保てるという。例えば、電子オークションサイトにおいて、入札時刻を改ざんし、落札者の前に最高額を入札していたかのようにみせかける不正や契約成立時刻の改ざん、決済など取引時刻の改ざんといった不正を防止できるとしている。
サービス開始当初に販売するタイムスタンプサーバーは『Ni-5110A』。本体サイズ等の詳細は未定であるが、1Uラックに入る大きさになるという。価格は600万円。また、時刻配信サービスは月額200万円。なお同社は、このサービスをはじめ、今後ネットワークセキュリティーの分野でのビジネスを展開していくとしている。