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Cyber-shot DSC-P5/DSC-P3

Cyber-shot DSC-P5/DSC-P3

2001年08月31日 22時53分更新

文● 行正

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Cyber-shot DSC-P5/DSC-P3

ソニー

オープンプライス(10月4日発売)

ソニーの「Cyber-shot DSC-P5」は、IXY DIGITALを凌ぐ大人気の「DSC-P1」の後継機種となるコンパクトデジタルカメラだ。有効321万画素CCDと光学3倍ズームレンズというスペックはP1と同一ながら、さらに小型化が進むとともに、高画質のための各種新機能が奢られている。同時に発表となった「DSC-P3」は、有効282万画素CCDと単焦点レンズを搭載する製品で、光学系以外はDSC-P5とほぼ共通のスペックを持つ。

新型バッテリでP1をひと回り薄型化したP5

 横長のフォルムを採用するCyber-shot Pシリーズは、DSC-P1を初めとして以下のようなラインナップとなっている。

  • DSC-P1 有効321万画素 光学3倍ズーム
  • DSC-P50 有効198万画素 光学3倍ズーム
  • DSC-P30 有効123万画素 光学3倍ズーム
  • DSC-P20 有効111万画素 単焦点(固定焦点)
Cyber-shot DSC-P5
P1の後継となるDSC-P5。二段式の沈胴レンズは自動開閉するレンズバリアを装備する。

 今回発表となったDSC-P5とDSC-P3は、いずれも総324万画素CCDを採用し、DSC-P5は有効321万画素、DSC-P3は有効282万画素となっている。DSC-P5はDSC-P1の直系の後継機であり、DSC-P3は単焦点レンズを搭載しつつも撮影機能はDSC-P5と共通のものを使用しており、P5の妹機にあたる普及機だ。

DSC-P1とDSC-P5の大きさ対比
DSC-P1(右)とDSC-P5の大きさ比較。本体の幅や高さやは大きく変わっていないが、厚みが減ったのと各所の突起がなくなったためスリムな印象を受ける。

 Cyber-shot DSC-P5は、有効321万画素CCDと光学3倍ズームを搭載するコンパクトなデジタルカメラだ。“スティック状”と形容される横長のボディは、P1に比べて幅と高さはほとんど同じ(幅は5mm小さくなっている)だが、奥行きが7.6mm短くなった。P1がレンズ部が沈胴後も盛り上がっているなど、分厚いイメージがあったのに対し、P5は非常にスリムで、レンズ部の盛り上がりもほとんど目立たなくなるなど、よりスタイルが洗練された印象だ。

 大きさを見てみると、「IXY DIGITAL 200」のほうがP5に比べて体積比で約60%程度、光学3倍ズーム搭載の「IXY DIGITAL 300」でもP5に比べれば約80%であることを考えればそれほど小さくなっているわけではないものの、横長の形状はポケットなどにも入れやすくて取り出しやすい。また、重量に関しては本体のみで約185gと、IXY DIGITAL 200の約190gよりも軽量だ。



DSC-P5スロット部
P5/P3の側面スロットを開けるとバッテリとメモリースティックスロットが現れる。

 小型化に最も貢献しているのが、バッテリの変更だ。同社ではデジタルカメラやDVカムコーダなどの製品に「インフォリチウムスタミナバッテリ」と呼ばれる一連のリチウムイオン充電池シリーズを使用し、電圧などのチェックにより使用可能時間の目安が機器上で確認できるのが特徴だ。P1では「NP-FS11」(通称Sシリーズ)という、容量4.1Wh(1140mAh)のバッテリパックを使用しているが、これはDVカムコーダ用のカマボコ型バッテリパックに似た、いかにも大柄のものだった(実際、DVカムコーダの「PC9/PC5」や専用テープ使用の小型カムコーダ「Ruvi」で利用できる)。



NP-FS11とメモリースティック
NP-FS11(中央)は、厚み以外はメモリースティック(右)とほぼ同程度。単3×2本(左)よりも小さい。なお、P5/P3ともに8MBメモリースティックが付属するが、いずれも最高画素数で最大5枚までしか撮れないのは不満が残る。

 これに対し、P5では新たに小型のバッテリ「NP-FC10」(通称「Cシリーズ」)を使用する。これは、50(W)×22(D)×11.5(H)mmと、厚み以外はメモリースティックとほぼ同じサイズというコンパクトなものだ。容量は2.4Whと、NP-FS11の58%程度しかないが、同社では省電力機構の改善により、P1とほぼ同程度である約90分/約1800枚の撮影(液晶OFFでの連続撮影)もしくは約100分間の再生が可能としている



DSC-P5前面
P5の前面。グリップ部に並ぶ格子上の突起はゴム系素材の滑り止めだ。

 本体デザインはP1をほぼ継承しているが、沈胴式レンズは2段式に変更されて本体の薄型化に対応している。操作の面での大きな変更点としては、上部のモードダイヤルが中央部にシャッターボタンを持つタイプに変更されたほか、上面にあったモノクロ液晶が背面のカラー液晶モニタの上に移動したことが挙げられる。モノクロ液晶には撮影モード(マクロなど)/フラッシュモード/撮影枚数/メモリースティック残量/バッテリ残量(アイコン)などが表示されるが、P1にあった記録画素数の表示は省略されている。



DSC-P5上面
P5の上面部。二段沈胴式レンズは大きく伸張する。メイン電源スイッチはP1のスライド式からプッシュ式に変更されている。

 機能を見れば、P5は光学3倍ズーム(P1のレンズはF2.8~5.3なのに対してP5はF2.8~5.6なのでレンズは異なる)と総334万画素CCDとほぼ同じだが、P1がA/Dコンバータが12bitであったのに対してP5は14bitとなり、階調再現性を高めている。また、暗所でのフォーカス補助光を照射するAFイルミネータが搭載されるなど、細かな点で改良が施されている。



DSC-P5背面
P5の背面部。モノクロ液晶は後部になりカラー液晶モニタ上にあるが、撮影時にはほぼ同じステータスがカラー液晶モニタにも表示される。液晶モニタ表示情報にもP1とは異なる工夫が欲しいところだ。

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