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モバイルブロードバンドの研究開発と推進を目的とする“モバイルブロードバンド協会”が設立

2001年08月30日 16時17分更新

文● 編集部 佐々木千之

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モバイルブロードバンドインターネット社会の早期実現を目指して、モバイルブロードバンドに関する研究開発と標準化の推進を行なう非営利の団体“モバイルブロードバンド協会”(略称:MBA)が29日に発足した。

MBA初代理事長に就任した、早稲田大学工学部教授の後藤滋樹氏
MBA初代理事長に就任した、早稲田大学工学部教授の後藤滋樹氏

早稲田大学理工学部教授の後藤滋樹氏、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター所長の公文俊平氏、東京工業大学大学院情報理工学研究科講師の太田昌孝氏、モバイルインターネットサービス(株)代表取締役社長の真野浩氏の4人が発起人となり、設立総会を開催した。設立総会には、正会員33名、個人会員9名の42名が参加した。会員の企業としてはカシオ計算機(株)、コンパックコンピュータ(株)、(株)インターネット総合研究所、シスコシステムズ(株)、(株)文化放送、モリビル(株)、(株)有線ブロードネットワークスなどが名前を連ねている。

設立総会では、発起人代表の後藤滋樹氏が議長を務め、MBAの設立、役員の選出、事業計画などが満場一致で承認された。MBAの初代理事長には後藤氏が就任、このほか理事に日本サムスン(株)の安氏、(株)コアラの尾野氏、松下電器産業(株)の櫛木氏、国際大学の公文氏、モバイルインターネットサービスの真野氏、(株)アサツーディ・ケイの永井氏、ルート(株)の寺田氏が就任した。

発起人の1人で理事を務める国際大学グローバル・コミュニケーション・センター所長の公文俊平氏
発起人の1人で理事を務める国際大学グローバル・コミュニケーション・センター所長の公文俊平氏

MBAの活動は、移動中でもインターネットがとぎれずに使えるモビリティーインターネットアクセス専用端末の研究開発を行なう“ハードウェア分科会”、ブロードバンドコンテンツの調査研究を行なう“ISP分科会”、移動体であることや高速アクセスのメリットを生かした次世代コンテンツの研究開発を行なう“コンテンツ分科会”、ビジネスオフィスやホットスポットにおいて多岐に渡るブロードバンドサービスの提供を図る“ALP分科会”などの下位組織に分かれて行なわれる。

後藤理事長は就任後の挨拶で「インターネットがいつでも、どこでも、誰でも気軽に使えるモバイルブロードバンド社会を早期に実現したい。すでに会員の皆さんの活躍で、部分的にはいろいろ使われているが、社会全体に展開していくために、皆さんのお力をお借りしたい」と抱負を述べた。

MBAでは、初年度の具体的活動として、2002年2月に、モバイルネット中継など、MBAによる研究の成果を一般の利用者に広め、将来のモバイルブロードバンド社会の啓蒙を図るイベント企画を計画している。MBAは、技術開発だけにとどまらず、最初から、将来の利用者である一般消費者へのアピールを念頭に置いて活動を行なおうとしている点がユニーク。今後の活動が注目される。

モバイルブロードバンド協会連絡先:事務局 kimura@miserv.net/電話:03-3513-0959

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