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日本IBM、ウェブアプリケーションサーバー『WebSphere 4.0』を発売

2001年08月29日 15時35分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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日本アイ・ビー・エム(株)は29日、ウェブアプリケーションサーバー製品の最新版『WebSphere(ウェブ スフィア) Application Server Version 4.0』を9月7日に、e-ビジネスアプリケーション開発ツール『WebSphere Studio Version 4.0』を9月4日にそれぞれ発売すると発表した。

日本IBM平井理事
記者発表会で挨拶を行なう日本IBM理事ソフトウェア事業部長の平井康文氏

大規模なウェブサービスを実現する『WebSphere Application Server Version 4.0』

『WebSphere Application Server Version 4.0』は、HTML、XML、J2EEといった標準技術に準拠したオープンプラットフォーム製品。XMLを利用してアプリケーション同士を連携させるための“SOAP”や、ウェブサービスの登録や検索を行なうための“UDDI”、ウェブサービスの利用法を記述する“WSDL”にも対応している。

J2EE 1.2に完全準拠し、J2EE AAT(Application Assembly Tool)を提供するほか、J2EE 1.3の機能であるJMS/XAによる2フェーズコミットや、J2EE Connector Architectureも早期採用している。

そのほか、パフォーマンスを向上するための“ダイナミック・キャッシング”機能、“パフォーマンスチューニング用ウィザード”機能、システムリソースを監視する“リソース・アナライザー”機能を搭載する。セキュリティー面では、『Tivoli SecureWay Policy Director』や“LDAP”との連携機能が追加された。また、今後はソースのオープン化も行なう方針だという。

『WebSphere Application Server Version 4.0』は、『アドバンスド版』と『アドバンスド・シングル・サーバー版』の2種類がある。価格は、アドバンスド版が141万2700円、アドバンスド・シングル・サーバー版が112万9500円。対応OSは、Windows 2000/NT4.0、Solaris 7/8、AIX 4.3.3.07/4.3.3.08/5.1、HP-UX 11.0、Red Hat 7.1、SuSE 7.1.

なお、今後はアドバンスド版にエンタープライズサービス向けの拡張機能を追加した『エンタープライズ版』もリリース予定で、“Message Beans and JMS Listener”機能やEJBへの拡張機能、CORBAサポート、“ActiveX to EJB ブリッジ”機能などを搭載するという。

ウェブアプリケーション開発環境『WebSphere Studio Version 4.0』

『WebSphere Studio Version 4.0』は、SOAPやWSDLなどに対応したJavaアプリケーションの開発が可能。WebSphere StudioにあるJavaクラスをウェブサービスとして公開するための“ウェブサービス作成ウィザード”を搭載しており、WSDLやApacheSOAP用ディプロイメントディスクリプターを生成し、インターフェースの定義やサービスの実装/発行が可能。

製品は、ウェブサイトから無償ダウンロード可能な『エントリー版』、小中規模開発向けのJava/ウェブサービス開発環境である『プロフェッショナル版』、大規模なチーム開発やダイナミックウェブアプリケーション開発向けの開発環境『アドバンスド版』の3種類が用意される。エントリー版はプロフェッショナル版と同等の機能を搭載しており、250ページ分までの発行が可能。

価格は、プロフェッショナル版が8万1400円、アドバンスド版が27万9300円。対応OSはWindows 98/Me/2000/NT4.0。なお、プロフェッショナル版とアドバンスド版は、次期ウェブアプリケーション開発環境『WebSphere Studio Site Developer(Technology Preview)』を同梱する。

同社理事でソフトウェア事業部長の平井康文氏は、「WebSphereは、共通の実行環境/プログラム環境/管理環境で稼動するオープンな製品。ダイナミックなe-ビジネスを実現するための中核となる製品だ。IBMは、業界標準のウェブサービステクノロジーを実装した各種製品を今後もリリースしていく」としている。

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