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COOLPIX 775

COOLPIX 775

2001年08月23日 20時29分更新

文● 行正

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COOLPIX 775

ニコン

7万2000円

2001年前半のニコンのデジタルカメラは、ハイエンドの「D1H/D1X」、回転レンズ搭載の「COOLPIX 995」、多機能ながら若干大柄な「COOLPIX 880」というラインナップで、コンパクトでスタイリッシュなシルバーボディの“銀カメ”が店頭を賑わす中では若干物足りなさがあった。「COOLPIX 775」は、そんな銀カメ市場に投入される200万画素クラスのコンパクトデジタルカメラだ。

コンパクトながらしっかりとしたボディ

COOLPIX 775沈胴時
2段式の沈胴レンズは電源OFFにより、グリップ部とほぼ同じ位置まで格納される。

 COOLPIX 775は、光学3倍ズームレンズを搭載するにも関わらず本体サイズは光学2倍ズームのキヤノン「IXY DIGITAL 200」とほぼ同程度に収まっている。スクエアボディのIXYシリーズに対し、グリップやレンズなどが飛び出したスタイルは無骨な印象を受けるものの、しっかりと握れるグリップと左手でサポートしやすいレンズ鏡胴部があるため、コンパクトなサイズにもかかわらず非常にホールドしやすい。また、シャッターボタンがわずかに前傾しているほか、後部のカーソル/ズームボタンは一見しただけではわからないほどだが左側が高くなっており、操作をしやすくしている。

 ボディシェルは樹脂製で、ステンレス合金を採用するIXY DIGITALシリーズや富士フイルムの「FinePix6800Z」などに比べれば少々安っぽい。ただし、その分軽量に仕上がっており、重量は約185gと、同じく光学3倍ズームレンズを搭載する「IXY DIGITAL 300」の約240gよりはるかに軽く、IXY DIGITAL 200の約190g(いずれも本体のみ)よりも軽い。



COOLPIX 775上面
上面にはグリップ部にシャッターボタン(周囲のダイヤルが電源スイッチ)、中央に大きなモードダイヤルを装備する。

 本体上部には大きなモードダイヤルを装備し、再生/プログラムオート撮影/動画のほか、パーティ/逆光/ポートレート/夜景/風景/海・雪景色/夕焼けという7種類のシーンモードを備える。シーンモードは露出やシャッター速度などが用途に応じてあらかじめ設定されているもので、入門機によく搭載されている機能だが、とくに“風景”では樹木の緑や空の青さ、“夕焼け”では赤みの強調も行われている。



COOLPIX 775背面
背面の液晶モニタ周囲に操作ボタンが配置されている。カーソルはズームと液晶モニタON/OFFのスイッチにもなっている。

 背面にはズームボタンを兼ねる十字カーソルと、5つの各種設定ボタンが液晶モニタの下と左に並ぶ。目新しい機能としては、「TRANSFER」(転送)ボタンがあり、PCにUSB接続したときに自動転送するかどうかを画像ごとに設定しておける。なお、撮影した画像はデフォルトで転送する設定となっている。

 メニューシステムは同社のCOOLPIX 995などと同様に、画面左にアイコンバーが表示され、カーソルキーで選択する。同社のデジタルカメラでおなじみの「BSS(Best Shot Selection)」機能も搭載されている。これは、シャッターを押している間は最大10コマ(約1秒間隔)で連写し、カメラが画像を判断(コントラスト判定などでピンボケを検出)して最もよく写っている画像のみを記録するもの。また、COOLPIX 995と同じく「QUICKVIEW」ボタンも装備しており、直前に撮影した画像をワンタッチで表示できる。



COOLPIX 775スロット
CFカードは側面から、バッテリは底面からグリップ部に挿入される。

 なお、カーソルキーの上ボタンで液晶モニタのON/OFFを行うことができるが、おもしろいことにAFモードも連動しており、液晶モニタOFFではシャッターボタンの半押しでフォーカスなのに対して、液晶モニタONではコンティニュアスAF(電源が入っている間は被写体に追従してピントを合わせ続けるモード)となる。
 少々気になった点としては、液晶モニタをOFFの状態でもフラッシュモードやフォーカス(通常/マクロ/遠景)を切り換えることができるものの、液晶モニタでモード表示がされないため確認できないことがある。



COOLPIX 775 vs IXY DIGITAL 200
IXY DIGITAL 200との大きさ比較(手前がIXY DIGITAL 200)。奥行きはCOOLPIX 775のほうが17.1mm大きいが、幅や高さはほぼ同じだ。

 バッテリはCOOLPIX 995と同じリチウムイオン充電池「EN-EL1」と充電器が標準付属する。充電器もCOOLPIX 995に付属するものと同一で、充電池をセットするとソリッドな直方体形状となるため持ち運びは容易だが、COOLPIX 775本体に比べれば大きめなのが残念だ。また、COOLPIX 995と同様に電池室にはリチウム電池「2CR5」を装着して利用することも可能となっている。



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