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ビデオだ! デジカメだ! MP3プレーヤーだ! いや、電話だ! ――シャープ、新型ザウルス『MI-E21』の記者発表会を開催

2001年08月23日 00時56分更新

文● 編集部 中西祥智

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シャープ取締役通信事業部統括の御手洗顕氏によると、キーボード内蔵型ザウルスの第1弾『MI-E1』の購入動機について、ユーザーにアンケート調査を行なった結果、「音楽を聴ける」「メールの送受信ができる」「動画を楽しめる」ことに惹かれた人と「PIM機能」を挙げる人がそれぞれ、ほぼ同数だったという。御手洗氏は、PDAに対して人々が求めているものが、ビジネス用途からAV・エンターテインメントに移行しつつあり、今回の『MI-E21』もその流れに沿ったものだとしている。

取締役通信事業部統括の御手洗顕氏取締役通信事業部統括の御手洗顕氏

通信システム事業本部モバイルシステム事業部長の宇野裕史氏は「初期のパソコンは、人々は何に使えばいいのか分からなかった。しかし表計算ソフトのようなキラーアプリケーションの出現によってビジネスに使われるようになり、インターネットやメールによってコンシューマーに使われるようになった」

通信システム事業本部モバイルシステム事業部長の宇野裕史氏通信システム事業本部モバイルシステム事業部長の宇野裕史氏

「それと同様に、PDAの市場を大きく広げるためには、キラーアプリを創出することが大きな課題だ。モバイルで映像を楽しむという提案は、PDAの用途を広げることになるだろう」とし、ビデオ録画・再生機能が、かつてのApple IIにとっての『VisiCalc(ビジカルク)』(※1)のような存在になることへの期待を語った。

※1 1979年10月に発売された、Excelやロータス 1-2-3 の原型となった表計算ソフト。

また、BluetoothやIEEE802.11bへの対応について、同社ではBluetoothには年内から2001年冒頭、IEEE802.11bには年内に、対応するカードなどを発売することを検討しているという。ただし、特にBluetoothに関しては、市場の動向を見定めた上で判断するとしており、実際に開発・発売するかどうかは、不透明な状況だ。

シャープでは、海外向けにLinuxをOSに採用したザウルスを開発しているが、国内向けにLinux搭載ザウルスを販売するつもりはないという。ザウルス上でもJavaアプリケーションが一般的になれば、OSの違いを吸収して国内外でアプリケーションを共通化できると、同社では考えている。

御手洗氏は、ザウルスのFOMAなど第3世代携帯電話への対応については、カード型のFOMA端末が登場すれば、すぐにでも対応したいと語った。

本体背面の文字
本体背面には、ザウルスの名と共に「Entertainment & Communication」と刻まれている。これは電車の中などで、ユーザーが周囲の人々に、ザウルスを使っていることを自慢するために刻まれたという

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