ノベル(株)の14日付けの発表によると、米ノベル社は現地時間の13日、デスクトップ管理ソフトウェア『Novell ZENworks for Desktop 3.2』を発表した。価格はオープン。
『ZENworks』は、同社のNDS(Novell Directory Services)を利用して、ネットワークに接続されたクライアントパソコンの管理を自動化し、エンドユーザーのデスクトップ環境の集中管理を可能にするソフトウェア。エンドユーザーごとにデスクトップを用意し、どのクライアントからアクセスしても同じデスクトップ環境が得られるようにするほか、アプリケーションのインストールを管理して、エンドユーザーにセットアッププログラムを意識させずに自動インストールすることなどが可能になる。動作環境は、NetWare 4.11以降、Windows NT/2000が動作するサーバーで、クライアントOSはWindows 3.1/95/98/NT 4.0/2000。15日に、ノベル認定リセラーやソリューションプロバイダーを通じて提供を開始する。
今回のバージョンで追加、あるいは拡張された機能は以下の通り。
- デスクトップOSイメージファイルのサイズを平均40~60%縮小できる“ZENworks Imaging Compression”を追加
- モバイル機器などのシンクライアントに対するセッション管理機能を拡張
- ZENworks for Desktop 3.2適用のポリシーの作成や複製プロセスを自動化できる“ZENworks Policy Deploymentウィザード”を追加
- Windows Management Interface(WMI)データを読めるように構成情報スキャン機能を拡張
- 複数のワークステーションに対するOSイメージのプッシュ配信を、マルチキャストセッションで実行できる“ZENworks Imagingクライアント”を追加
- ソフトウェアイメージ展開用のコマンドをイメージングポリシー内に埋め込むことが可能
- リモートコントロールエージェントに、通信時のデータ圧縮機能を搭載
- 米国政府の定めた、障害者法セクション508に完全対応
- Microsoft Windows Installer対応を拡張。Windowsインストーラー技術の変更に対応
またオプションとして、『Novell ZENworks for Desktop 3.2 Preboot 』があり、PXE (※1)機能をサポート。ワークステーションの電源投入後、OSが起動する前にシステム管理を行なうことができる。
※1 Pre Boot Execution Environment。サーバーからディスクレスクライアントを遠隔ブートする技術。米インテル社のWired for Management規格の一部同社のZENworksビジネスユニットマネージャー、ブラッド・アンダーソン(Brad Anderson)氏によれば、「Novell ZENworks for Desktop 3.2は、ワークステーション管理に伴う時間やコスト、リソースを、従来よりもさらに大きく削減する機能を追加している。これによって、企業は顧客に対するサービスの向上など、より重要な目的に対して自社のリソースを投入することができるようになる」という。