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2001年の半導体シリコンウェハ需要は前年比21%減――ガートナー調べ

2001年08月09日 14時28分更新

文● 編集部

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ガートナー ジャパン(株)は9日、2001年の半導体デバイス生産向けシリコンウェハ需要は、前年比約21%減の44億9500万平方インチとなると発表した。

2000年第3四半期から始まったパソコンや携帯電話などの電子機器需要の低迷により、半導体メーカーは半導体デバイスの生産調整を加速させているという。2000年は前年比24%増となったシリコンウェハ需要だが、2001年には、米州地域で前年比19%減、日本地域で同比22%減、欧州地域で同比19%減、アジア・パシフィック地域で同比22%減と、全地域で大幅な減少になる見通しとしている。

同社のデータクエスト アナリスト部門の主席アナリストである小川貴史氏は「半導体デバイス生産向けシリコンウェハ需要は、2000年第4四半期に軟化を見せ始め、2001年にはデバイス生産調整の影響が顕在化した。2001年第1四半期は、前年第4四半期から14%減となり、同年第2四半期は、さらに前期比約20%減となったと推測される」と語る。

今後の需要回復の見通しについては、2001年第3四半期には底を脱し、その後は緩やかな回復に留まるものと予測している。

同氏は「需要回復のタイミングは、全体の経済動向に大きく依存するが、デバイスの在庫調整が終了し、実需によるデバイスのユニット生産の増加が期待される2002年の第2四半期がひとつの目安となる」と語る。

長期的見通しについては、2003年に再びデバイスユニット需要の本格的回復と300mmウェハ需要の本格的立ちあがりも期待されることから、ウェハ需要は、再び拡張期に入る見通しとしている。

一方、半導体およびフラットパネルディスプレー(FPD)の製造装置、材料メーカーが所属する非営利の工業会組織であるSEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)は7日、2001年第2四半期の全世界でのシリコンウェハ出荷量(面積ベース)は、同年前期比約21%減の約9億8800平方インチとなったと発表した。

SEMIのプレジデント兼CEOであるスタンリー・マイヤーズ氏は「シリコンウェハの需要は2001年に入り急降下し、事実上、200mmへの投資は完全に凍結されている状況だ。市場は徐々に上向くと思われるが、シリコンメーカーがその需要の伸びにどれほど迅速に対応できるかについては疑問が残る。現在の厳しい経済情勢は、質、量ともに半導体デバイスメーカーの要求通りの次世代製品である300mmウェハを供給するための脅威となっている」と述べた。

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