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ミロクドットコム、統合型ウェブアプリケーション『Clear works』を発表

2001年08月07日 03時05分更新

文● 編集部 中西祥智/田口敏之

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(株)ミロクドットコムは6日、“販売”“会計”“給与”の機能と処理を統合したウェブアプリケーション『clear works(クリアーワークス)』を“m works(エムワークス)”ブランドより、9月1日に販売を開始すると発表した。

クリアーワークスのログイン画面
クリアーワークスのログイン画面。季節によって四季折々にログイン画面が変化するという

同製品は、中小企業・SOHO向けのウェブアプリケーション。従来別々のパッケージソフトとして発売されてきた“販売”“会計”“給与”の機能を統合した。これにより、それぞれの作業データのシームレスなやりとりが可能となり、また複雑な財務形態に対応して難解になりがちであった操作方法の統一によって、会計業務に不慣れな中小企業・SOHOのユーザーへの親和性を高めたのだという。

スタート画面
スタート画面。曲線と円形、トランスルーセントを基調としたカラフルなインターフェースを採用

同製品はLinuxサーバーベースで運用する。クライアントはインターネットに接続できる環境があれば、どこでも業務を行える。また経理部門そのものをそっくりアウトソーシングすることも可能であるなど、データシェアリングを効率化している。

“販売”のスタート画面。赤色

インターフェースにはタグとボタンを採用し、ネットサーフィンのような直感的な操作を行えるようにしたという。スタート画面には“お気に入り”にログインしたユーザーがよく行なう業務を登録できる。また各業務のインターフェースは色で区別されており、どの業務を行なっているのかユーザーが直感的に判別できるようにしてある。

“会計”のスタート画面
“会計”のスタート画面。緑色。会計に不慣れな人でも入力できるよう、初心者向けのインターフェースも用意されている

また業務ごとの流れをワークフローに沿って入力することによって、業務に不慣れなユーザーも効率的に入力を行なえる。たとえば、初心者向けの“かんたん日報”がある。これは、あらかじめいくつかのパターンの仕訳を作成しておき、それに日付と金額を入力するだけで経費の入力が行える“会計”業務の機能である。

“給与”のスタート画面
“給与”のスタート画面。青色

カスタマイズ機能では、企業によって違う給与形態に対応したテンプレート類などが挙げられる。また印刷フォーマットとしてPDFに出力が可能であり、またCSV形式で出力することによって、表計算ソフトでもデータを利用できる。

給与”精算の例
“給与”精算の例

また親会社の(株)ミロク情報サービスと提携している8000の会計事務所からサポートを受けられるほか、税理士・公認会計士が同製品の操作・教育指導を行ない、コンサルティングサポートをする“clear works Accounting パートナー制度”も設けているという。初年度には50社から200社をめどに、パートナーを獲得したいとしている。

“設定”の画面
“設定”の画面。運用する者と設定する者は別々でもかまわない。アクセス制限も設定可能

サーバーの対応OSにはLinux、データーベースには“PostgreSQL”、アプリケーションサーバーには“PHP”などのオープンソーステクノロジーを利用することによって、3ライセンス12万円からという価格にできたのだという。また導入を容易にするために、同ソフトをインストール済みのサーバー、『サーバーパック』もリリースされる。プレインストールOSは『Red Hat Linux 7.1』。こちらは3ライセンス50万円からとなる。

なお、クライアントの動作環境は、Windows 98/Me/2000。ブラウザーはInternet Explorer 5.0以上。

(株)ミロクドットコムの林敏代表取締役(株)ミロクドットコムの林敏代表取締役

同日行なわれた発表会で、ミロクドットコム代表取締役の林敏氏は「本製品と“m works”は電子申告のスタートのみならず、規制緩和による税理士法の改正など、環境が大きく変化する会計事務所にとっても、顧客である中小企業とのリレーションを円滑にする一助になるものと思われる」と述べた。

また、この製品をなぜASPで提供しないのかという質問には、今回のターゲットはパソコンも財務も苦手な中小企業・SOHOであり、パソコンを導入したばかりの企業にASPを導入するのは難しい、今回のリリースとサービスによりm worksのブランドを確立するとともに知名度と信頼を獲得し、やがてそれらのクライアントと提携しASPに移行してゆく計画であると述べた。現在は未定だが、同社は同製品を軸としてエンタープライズ向けの製品も視野においており、その分野でも“m works”ブランドの確立を目指すという。

同社は同製品の販売目標として、初年度5000企業、計8億円の売上を見込んでいる。

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