(株)ソフトウェア・トゥーとエイリアス・ウェーブフロント(株)は3日、販売店や報道関係者向けに『Maya on Mac OS X』のプレビューセミナーを開催した。席上、9月25日に出荷開始することを明らかにした。価格は99万8000円。
![]() |
---|
『Maya on Mac OS X』の画面 |
Mayaはプロフェッショナル向けの3Dアニメーション作成ソフトで、これまでWindows NT/2000、Linux、米SGI社のIRIX向けの製品を発表しており、5月には最新バージョンである『Maya 4』を発表している。
Mayaの開発元であるカナダのエイリアス・ウェーブフロント社は、Mac OS X向け製品である『Maya on Mac OS X』を2001年夏に発売するとアナウンスしており、2001年1月の“Macworld SanFrancisco”、2月の“Macworld Tokyo”、7月の“Macworl New York”などでデモンストレーションなどを行なっていた。
![]() |
---|
Maya on Mac OS Xのデモ |
エイリアス・ウェーブフロントによると、Maya on Mac OS Xは、最新のMaya 4ではないが、Maya 3をベースに、Maya 4のレンダリングエンジンを搭載した、いわば“Maya 3.5”にあたるとしている。Maya on Mac OS Xは、Mac OS Xネイティブアプリケーションで、Mac OS Xのユーザーインターフェース“Aqua”にも対応している。推奨動作環境は、Macintosh G4、メモリー512MB以上(最低256MB)、ATI RadeonグラフィックスカードまたはNVIDIAグラフィックスカード、3ボタンマウスとなっている。
![]() |
---|
Maya on Mac OS Xについて説明を行なった、エイリアス・ウェーブフロント(株)の多喜健一氏 |
エイリアス・ウェーブフロントでは、Macintosh向けのMayaについて「Macはクリエイティブなプラットフォームとして確立しており、2Dグラフィックス制作に広く利用されている。MacユーザーからはかねてからMac版Mayaについて要望が多かったが、Mac OS XがOpen GLに準拠したUNIXベースとなったことで実現した」としている。
![]() |
---|
Maya on Mac OS Xの価格体系 |
ソフトウェア・トゥーは、7月にエイリアス・ウェーブフロントと代理店契約を結び、Mayaの取り扱いを開始した。Maya on Mac OS Xの価格は、ノードロックライセンス(※1)が99万8000円、フローティングライセンス(※2)が119万7600円となっている。また、1年間のアップグレード保証と技術サポート料金が、それぞれの定価の20%となっている。
※1 Macintoshが持つEthernetのMACアドレスに対して、ユーザーライセンスを発行する、マシン固定のライセンス形態。※2 LANで接続されたMacintosh環境で、1台のMacintoshをサーバー(Mac OS X Serverの必要はない)にして、ネットワーク内のMacintoshならどれでも利用できるライセンスの形態。ただし、同時に利用できる数は保有するライセンス数まで。
発売に当たって、エイリアス・ウェーブフロントでは、3つのキャンペーンを用意する。Maya on Mac OS Xは、9月25日に出荷開始予定だが、それに先立ち6日から販売代理店を通じて予約を受け付けるが、この予約者に対してMayaの作品集『The Art of Maya』、3ボタンマウス、チュートリアルDVD(英語版)、ワコム製タブレットなどをプレゼントする“プリーダーキャンペーン”が1つめのキャンペーン。2つめは、12月25日までの購入者に1年間のアップグレード保証と技術サポートを無償で提供する“メンテナンス・プロモーション”。それに、予約販売開始から100オーダーまで、15%引き(ノードロックライセンスなら84万8000円)で販売する“キックオフ・プロモーション”の3つ。
2Dグラフィックスの制作で、根強い支持を持つMacintoshプラットフォームだが、Maya on Mac OS Xの登場で、3Dグラフィックス/アニメーション分野においても、多くの支持が得られそうだ。
