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ソニー出井会長「ブロードバンドで今世紀は、国家ではなく都市の時代に」――心斎橋“ソニータワー”リニューアル

2001年08月02日 01時51分更新

文● 編集部 中西祥智

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ソニー企業(株)およびソニーマーケティング(株)は1日、大阪・心斎橋の“ソニータワー”を2日にリニューアルオープンすると発表した。

“ソニータワー”“ソニータワー”

1976年に建築された“ソニータワー”をリニューアルするにあたって、ソニーでは新たに100Mbpsの高速回線で東京・銀座の“ソニービル”と接続し、一般の人々がブロードバンド環境を体験できる“Sony Broadband Community”を設置したという。

オープン前日の1日、両社はプレス向けにオープニングセレモニーを開催した。セレモニーでソニー(株)代表取締役会長兼CEOの出井伸之氏は、「ソニーでは、ブロードバンド、モバイルを、いつでも、どこでもといった環境を準備している。この“ソニータワー”で、それを体験してもらいたい。また、この“ソニータワー”を活用して、大阪の発展を」望むと語った。

ソニー代表取締役会長兼CEOの出井伸之氏ソニー代表取締役会長兼CEOの出井伸之氏

出井会長によると、現在の日本のインターネット環境については、「IT戦略会議で、私は5年でアメリカを追い越すような環境を日本で、と提案したが、常時接続や、ADSLなどの広帯域がこの1年でどんどん身近になって」きており、「来年か再来年には、日本のインターネット環境が、アメリカのそれを上回るだろう。ブロードバンドを使いこなす環境を、一番早く」実現するのは、日本だという。

そして、インターネット・ブロードバンドによって距離の壁、東京一極集中の壁が取り払われ、それぞれの地域が活性化されて、この21世紀は国家ではなく都市が中心の時代になると、出井会長は予測する。

また、ブロードバンド時代において、ソニーとしては音声・映画といったコンテンツからハードウェアまで提供できる、総合力を生かして、全体として新しい企業提案を行なうとしている。

“ソニータワー”は、地上9階、地下2階建てで、大阪屈指の商店街、“心斎橋筋商店街”のある心斎橋筋と長堀通りの交差する場所に立つ。地下1階に映画館、地上2階にスターバックス・コーヒー、4階と5階がショールーム、そして3階が“Sony Broadband Community”となっている。なお、2階のスターバックス・コーヒーにも、ネットワークに接続した『VAIO』ノートパソコンを数台設置しており、利用者は“Sony Broadband Community”と同じ環境を楽しめる。

“ソニータワー”と銀座の“ソニービル”は、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株)のイーサネット接続サービスを利用して、100BASE-FXによる100Mbpsの回線で接続する。途中、大手町にあるNTTコミュニケーションズのデータセンターを経由しており、会場内で流す動画などはこの大手町データセンター内のサーバーから配信する。インターネットへも、大手町データセンターから接続するという。

銀座の“ソニービル”内の映像
銀座の“ソニービル”内の映像

2階の“Sony Broadband Community”の入り口には、銀座の“ソニービル”の映像をリアルタイムで表示する100インチのスクリーンがある。セレモニーでは銀座の“ソニービル”のショールームに置いた『AIBO』を、出井会長がジョイスティックで遠隔操作して見せた。

出井会長がジョイスティックを操作すると……
出井会長がジョイスティックを操作すると……
『AIBO』が歩き出した
銀座の“ソニービル”に置いた『AIBO』が歩き出した

フロアー内には、“Broadband Community Studio”というTVスタジオもある。4台の『VAIO』で、通常は“ソニービル”との映像のやり取りを管理している。将来的にはここからインターネット放送を行なうことも検討している。

“Broadband Community Studio”
“Broadband Community Studio”

“Video On Demand”コーナーでは、実際にソニーの映像コンテンツを鑑賞できる。

“Video On Demand”コーナー
“Video On Demand”コーナー
動画コンテンツをスクリーンに表示する
動画コンテンツをスクリーンに表示する

そのほかに、ネットワーク関連商品やサービスを展示するコーナーもある。また、長堀通りを見渡すことのできる窓際には『VAIO』ノートが並んでおり、“Broadband Community Studio”のオリジナルコンテンツを楽しめる。

パソコンやサービスを展示している
パソコンやサービスを展示している
『VAIO』ノートが並んでいる
長堀通りを見渡すことのできる窓際には『VAIO』ノートが並んでいる
独自のインターフェース
窓際の『VAIO』は、Flashによる独自のインターフェースで操作する

ソニー企業代表取締役社長の澤田敏春氏によると、“ソニータワー”は9月から、日本自然エネルギー(株)による“グリーン電力証書システム”により、使用する電力を全て風力発電で供給を受ける。また、屋上には5基の風力発電機、4枚の太陽電池パネルを設置し、2550Wを発電して建物内に供給する。

ソニー企業代表取締役社長の澤田敏春氏ソニー企業代表取締役社長の澤田敏春氏

外壁のガラス、ステンレスには酸化チタンを塗布しており、光触媒によって外壁の汚れを分解するという。澤田氏は「“ソニータワー”が自然エネルギーを使う先駆けとなれば」との希望を語った。

天井にディスプレーが並ぶ
“Sony Broadband Community”の天井の一部には、ディスプレーが並んでいる。江戸時代の豪商は、天井をガラス張りにして水を張り、色とりどりの魚を泳がせたというが……

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