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Presario 5000(5112JP)

Presario 5000(5112JP)

2001年07月26日 18時00分更新

文● 岡本

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Presario 5000(5112JP)

コンパックコンピュータ

オープンプライス
Compaq DirectPlus価格:23万9800円

コンパックのPresarioシリーズに、DVD-RWドライブを搭載したミニタワーモデル「Presario 5000 5112JP」が登場した。今話題のDVDレコーディングの機能を中心にレビューを行った。

機能・スペックは充実しているが、
ソフトの連携にもう一工夫欲しい

オリジナルDVDが作成できることで話題のDVD-RWドライブ。パイオニア製ドライブを採用し、DVD-Rの書き込みは2倍速である。

 今回紹介する「5112JP」の目玉は、何と言っても本体前面に鎮座するDVD-RWドライブだろう。このドライブはソニー「VAIO PCV-RX72K」などとも共通の、パイオニア製「DVR-103」を採用しており、DVD-Rは2倍速(2.76MB/秒)、DVD-RWは等速(1.38MB/秒)での書き込み/書き換えに対応する。なお、DVD-Rメディアを用いて最大容量4.7GBのMPEG2データを含むDVD-Videoを作成する場合、ライティングそのものにかかる時間は約40分程度である。



本機に付属のDVDオーサリングソフト「DVDit! LE 2.3 For Compaq Japan」。用意されたサンプル画像をドラッグ&ドロップで適当な位置に置き、ムービーへのリンクを貼れば、メニュー画面も簡単に作成できる。

 さて、実際にDVD-Videoのディスクを作成する方法だが、本機にはDVDオーサリングソフト「DVDit!」のコンパックオリジナルバージョン「DVDit! LE 2.3 For Compaq Japan」がプリインストールされている。DVDit! LEでは、あらかじめ用意したMPEG2ファイルや画像データを元に、メニュー画面の作成やムービーの構成、そしてDVD-R/RWメディアへのライティングまでの作業を一括して行える。

 ただ、DVDit!はビデオ編集機能やMPEG2形式へのビデオファイルのエンコード、ビットレートや解像度の変換機能は持たない。そこで用いるのが、これまた付属のビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio 5.0 SE」(以下、VS5SE)である。VS5SEは、DVデータやMPEG1/2ファイルの入出力に対応しており、本機のIEEE1394端子に接続したデジタルビデオカメラからデータをキャプチャし、PC上で編集した後、DVDit! LEで認識できるDVD形式のMPEG2ファイルに出力する、といったことが可能だ。MPEG2ファイルへの出力時は、ソフトウェアによってエンコードが行われるため、ムービーの約3~4倍程度の時間がかかってしまうのは仕方ないところだろう。



付属のTVチューナカード。国内のステレオ放送にも対応しているのはうれしい。付属のWinDVRとの組み合わせで、MPEG2形式でのTV録画やタイムシフト再生機能を実現する。

 また、TV番組やビデオデッキからの映像などのアナログソースをDVDに保存するために、TVチューナ付きのキャプチャカードも搭載されている。本機には、TV録画・再生ソフトとして一般的なInterVideo「WinDVR」がプリインストールされているので、DVDレコーディング用のMPEG2ファイルの作成以外に、TV番組をHDDに録画したり、タイムシフト再生で見逃したシーンを取り戻すなどPCならではのTV環境を楽しむことができる。WinDVR上では、“DVD形式での録画”といった設定項目は特にないものの、720×480ドット/MPEG2、そしてビットレートは約7.8Mbps以下の設定にしておくと、直接DVDit!上で扱えるMPEG2ファイルが作成される。ただ、WinDVRではその仕様上、縦240ドット以上の解像度でキャプチャを行うと画像のプレビュー表示が行えない(音声は出る)。これでは、どこまでキャプチャして、どこで停止すればいいのかPC上では確認しようがない。また、キャプチャしたMPEG2ファイルを編集しようにも、VS5SEでは編集前にデータをデコードし、編集後に改めてMPEG2ファイルにエンコードする仕様のため、余計に時間がかかるほか、どうしても画質の劣化が避けられない。

 このように、本機のDVDレコーディング機能はソフト間の連携にやや不満が残る。DVD-RWドライブやその活用法がまだまだ一般的になっていない分、付属ソフトの使い勝手などで、そのフォローをしてほしかったところだ。

 最後にDVD-RWドライブ以外の本機のスペックについて触れておこう。CPUはFSB 200MHzのAthlon-1.3GHz、メモリは128MB(最大768MB)。さらにHDDも80GBと大容量のものを内蔵しており、ビデオ編集にも十分な容量が確保されている。チップセットはApollo KM133を採用。オンボードのビデオ機能も可能だが、本機にはGeForce2 MX搭載カードがAGPスロットに標準で装着されており、3D性能も高いレベルと言えよう。

 価格はオープンプライスだが、コンパックのWeb直販サイト「Compaq DirectPlus」では23万9800円で販売されており、市場でもほぼ同程度となっている。DVDレコーディング関連の機能ではやや物足りなさが残るものの、本機のDVD-RWドライブが単体では現在9万円前後で売られていることを考えると、かなり割安感はある。本格的なビデオ編集をするのではなく、手持ちのビデオソースを手軽にDVDライブラリ化したいというユーザーなら、価格的に買いと言えるマシンだろう。



IEEE1394、USBのコネクタは本体前面にも用意されている。TVチューナカード、モデム、IEEE1394カードで、PCIスロットはすべて埋まった状態である。
本体前面の下部には、CDを5枚程度保存しておけるスペースもあり。
CDライティングソフト「B's Recorder Gold」が付属するが、もちろんこれはCD-R/RWのみ対応。データDVD-R/RW作成用のソフトは用意されていない。
Presario 5000(5112JP)の主なスペック
CPU Athlon-1.3GHz
メモリ 128MB
ビデオ GeForce2 MX
HDD 80GB
DVD-RW DVD-R2倍速/DVD-RW等速/R8倍速/RW4倍速/
DVD4倍速/CD24倍速
通信 モデム
OS Windows Me
モニタ
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