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【MACWORLD/NY 2001 Vol.2】ジョブズCEO基調講演速報!──液晶版iMacは発表されず

2001年07月19日 05時07分更新

文● 林 信行

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米アップルコンピュータ社CEO、スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏の基調講演で、今年も“Macworld Conference & Expo New York 2001”が開幕した。液晶ディスプレー搭載iMacをはじめ、へたをすれば全機種が一斉にモデルチェンジする、という情報も流れていたが、実際にモデルチェンジしたのは、“QuickSilver”の愛称を持つ新『Power Mac G4』とプロセッサースピードが速くなった新『iMac』だけ、基調講演の最大の焦点はMac OS Xであり、2時間強に渡った講演の半分以上はOS Xの話に費やされた。

MACWORLD/NY
今回のMACWORLD/NYでは全機種モデルチェンジも噂されたが……

ちなみに直前レポートで、“液晶搭載型iMacが出るという情報が入った”と書いたが、これは情報ソースが、今回のMACWORLD/NYで新発表となるアップルの新キーフレーズ、“Hasta la vista, CRT”(「CRTよ、さらば」)を元に判断していたようだ。このキーフレーズは確かに使われていた。しかし、それはアップルの新『Studio Display』の広告としてであり、iMacの広告ではなかった。

新Power Mac G4
今回のMACWORLD EXPOで唯一外観が新しくなったPower Mac G4(通称、QuickSilver)

新発表のPower Mac G4は、使いやすさで定評があり、いくつかのデザイン賞を受賞している旧Power Mac G4の基本筐体デザインはそのままに、正面のパネルの外観をもっとシンプルなものに変えた。

CPU速度はこれまで最高速だった733MHz(19万9800円。アップルストア価格。以下同)に加え、867MHz(29万9800円)、そして800MHz(これだけはデュアルプロセッサー仕様。42万4800円)の3種類を用意する。733MHzモデルはCD-R/RWドライブを搭載するが、上位2機種はDVD-R/RWとCD-R/RW両用ドライブ“SuperDrive”を搭載、映像記録時間も90分に増えた(これまでは60分)、DVD編集・書き込みソフト『iDVD2』も付属する。

ジャビッツ・センターの内側には“Hasta la vista, CRT”と書かれた巨大ポスター出現
ジャビッツ・センターの内側には“Hasta la vista, CRT”と書かれた巨大ポスター出現。ただし、液晶iMacではなく、Apple CinemaおよびStudio Dilplayを紹介したものだった

一方、これまでと同じCRT一体型としてマイナーチェンジを果たした新iMacは、500/600/700MHzのPowerPC G3を搭載し、日本で大人気だったスノー(白)モデルが復活した。一番下の500MHzモデルが、スノーとインディゴ(青)(11万9800円)、真ん中の600MHzモデルがグラファイトとスノー(14万9800円)、700MHzのiMac Special Editionもグラファイトとスノー(17万9800円)の各モデル2色ずつの構成だ。

外観や基本仕様はそのままに、CPUを速くし、人気のスノーモデルが復活したiMac
外観や基本仕様はそのままに、CPUを速くし、人気のスノーモデルが復活したiMac

ジョブズCEO基調講演の最初は、Mac OS Xへの移行の話が行なわれた。アップルは同OSへの移行を1年ですませようとしている。OS Xが発売された今年3月から、移行が終了する来年3月までの12ヵ月を時計に見立てて、発売4ヵ月後の現在はちょうど4時頃だと説明。この時点で既に1000本近いソフトが発表され、年末までに登場することを強調した。さらに、ジョブズはこの1000本の中でも際だって優れた製品10本を“10 on X(テン・オン・テン)”と題し、各ソフトの開発者を壇上に招いて製品紹介させた。

12ヵ月のMac OS X移行期間を時計の12時間に見立てると、今はちょうど4時頃
12ヵ月のMac OS X移行期間を時計の12時間に見立てると、今はちょうど4時頃。なお、Mac OS X 10.1はちょうど6時頃(つまり9月)に登場し、無償アップデート(送料など実費はかかる)として提供する
ジョブズはこれから登場する1000本近いMac OS Xネイティブアプリケーションの中でも特に優れた製品10本を“10 on X”と呼んで紹介した
ジョブズはこれから登場する1000本近いMac OS Xネイティブアプリケーションの中でも特に優れた製品10本を“10 on X”と呼んで紹介した

デモを行ったのは以下の10社:

  • 米マイクロソフト社──『Office X』(Word、Excel、PowerPoint)
  • 米アドビシステムズ社──『Illustrator』、『GoLive』、『InDesign』
  • 米クォーク社──『QuarkXpress』
  • 米ファイルメーカー社──『ファイルメーカーサーバー』
  • 米コネクティクス社──『Virtual PC』
  • 米IBM社──『ViaVoice for Mac OS X』
  • 米WorldBook社──『WorldBook』
  • 米Blizzard Entertainment社──『Warcraft III』
  • 米Aspyr Media社──『Tony Hawk's Pro Skater 2』
  • 米エイリアス・ウェーブフロント社──『Maya』
アドビはMac OS X版IllustratorとGoLive、InDesignを使った連携をデモして見せた
MACWORLD/NYに出展しないと発表して話題になったアドビだが、Mac OS X版IllustratorとGoLive、InDesignを使った連携をデモして見せた
コネクティクスはVirtual PCのMac OS X版を披露
コネクティクスはVirtual PCのMac OS X版を披露、Windows XPもちゃんと動くとのこと。なお、Virtual PC 4.0正規登録ユーザーは今日からデモ版がダウンロードできる
Mac OS XオンリーのWorldBookというタイトル
10 on Xのなかで唯一、Mac OS Xオンリー(つまりWindows版もなければ、旧Mac OS版もない)なのはWorldBookのWorldBookというタイトル。世界のさまざまな国々の情報がきれいなグラフィックで表示される

またジョブズは9月頃までに出荷予定のMac OS X初のメジャーアップデート、『Mac OS X バージョン10.1』も紹介した。10.1は数々の新機能を備え、待望のDVDなどにも対応したが、聴衆が驚き喝采が鳴り響いたのはアプリケーション起動時間の短さで、これまで起動に時間がかかっていたMailやサードパーティー製品のInternet Explorerもまさに瞬く間に起動するようになる。

9月にはMac OX Xがバージョン10.1に
9月にはMac OX Xがバージョン10.1に
Mac OS X10.1ではドックの位置を左、右、下に配置できる
Mac OS X10.1ではドックを画面の左、右、下に配置することもできれば、最小化アニメーションを変更することもできる

またMac OS Xのインターフェース上の特徴であるドックは、画面の左右、下にも移動できるようになり、ウインドウ最小化アニメーションも3種類から選べるようになった。

Mac OS X 10.1で音量調整時に画面に現れるアイコン
Mac OS X 10.1で音量調整時に画面に現れるアイコン
Mac OS X 10.1の主な改善点1
Mac OS X 10.1の主な改善点。パフォーマンス
Mac OS X 10.1の主な改善点2
Mac OS X 10.1の主な改善点2。Aqua
Mac OS X 10.1の主な改善点
Mac OS X 10.1の主な改善点3。プリント機能
Mac OS X 10.1の主な改善点4
Mac OS X 10.1の主な改善点4。ネットワーク機能
今回の基調講演でトリを務めたのはiDVD2
今回の基調講演でトリを務めたのは、アートとテクノロジーの接点に立つ企業、アップルの精神を表しているという“iDVD 2”。ジョブズはこの製品の魅力をたっぷり時間をかけて説明した
Mac OS X 10.1では音量調整などのシステム関係の設定はメニューバー右端のアイコン式メニューを使っても切り替えができる
Mac OS X 10.1では音量調整などのシステム関係の設定はメニューバー右端のアイコン式メニューを使っても切り替えができる

通常、スティーブ・ジョブズの基調講演では新機種の発表があると、ジョブズがその新機種をたっぷりめに聴衆に見せるのがならわしだが、今回はそれもなかった。その分、アップル社の将来にとって重要なMac OS Xだけに焦点を絞りたかったということなのだろう。

基調講演の大部分はMac OS Xに費やされた
基調講演の大部分はMac OS Xに費やされた

基調講演とMac OS X 10.1の詳細は日本時間の本日(19日)昼過ぎまでにお伝えしたい。

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