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ソニー、あの『バイオノートGR』がついに発表――バイオLXの廉価モデルも

2001年07月17日 14時57分更新

文● 編集部 佐々木千之

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ソニー(株)は17日、6月27日に異例の“開発表明”を行なって話題となっていた、バイオノートシリーズのフラッグシップモデル『バイオノートGR』を発表した。あわせて省スペース型デスクトップ『バイオLX』に、Celeron-800MHz搭載の廉価モデルを追加した。

XRから、軽量化、高性能化を進め、さらに使いやすく

バイオノートGRは、'99年6月にソニーが発表し、独特の“インタークーラーフラップ”や“フラッシュサーフェスデザイン”で人気を集めたバイオノートXRの後継となる、フラッグシップモデル。バイオノートGRの開発に当たっては、XRのキーワードであった“スタイルのある高性能”をさらに押し進め、さらなる高性能化、軽量化、操作性の向上を目指したとしている。

『PCG-GR9/K』/『PCG-GR9』
『PCG-GR9/K』/『PCG-GR9』

ソニーが今回発表したのは、店頭販売モデル『PCG-GR9/K』とソニースタイル販売モデル『PCG-GR9』の2モデル。両モデルの違いはプレインストールOSで、ハードウェア仕様は共通。PCG-GR9/KがWindows 2000 Professional、PCG-GR9ではWindows Meを採用する。

PCG-GR9/K、PCG-GR9のハードウェア仕様は、CPUにモバイルインテルPentium III-M-1.13GHz、チップセットにはIntel 830MP、メモリーは128MB SDRAM(最大256MB)を搭載する。グラフィックスアクセラレーターはカナダのATIテクノロジーズ社製MOBILITY RADEON-M(ビデオメモリー8MB)で、ディスプレーは14.1インチのSXGA+(1400×1050ドット)カラーTFT液晶(1600万色表示)を搭載。HDDは30GB(UltraATA/66)で、CD-RWとDVD-ROMの一体型ドライブ(CD-ROM/R読み出し24倍速、CD-RW読み出し12倍速、DVD-ROM読み出し8倍速、CD-R書き込み8倍速、CD-RW書き換え4倍速)を採用する。CD-RW/DVD-ROMドライブは着脱可能。FDD(USB接続)はオプション。

バイオノートXR譲りの、先端部を細く絞った筐体デザイン
バイオノートXR譲りの、先端部を細く絞った筐体デザイン

インターフェースとしては、USB×3、外部ディスプレー出力、i.LINK(S400)、マイク入力、ステレオヘッドホン出力、パラレルポート、ビデオ出力、100BASE-TX、モデム用モジュラージャック、PCカードスロット(TypeIII×1またはTypeII×2)、マジックゲート対応メモリースティックスロットを装備。ファクスモデムは56kbps(V.90/K56flex対応)。サイズは幅312×奥行き261.2×高さ36.7mm、重さ約2.9kg(CD-RW/DVD-ROMドライブ装着時。ウェイトセーバー利用時約2.5kg)。バッテリー駆動時間は約2~3時間となっている。

本体左側面にはCD-RW/DVD-ROM一体型ドライブ、PCカードスロット、マジックゲート対応メモリースティックスロットが並ぶ
本体左側面にはCD-RW/DVD-ROM一体型ドライブ、PCカードスロット、マジックゲート対応メモリースティックスロットが並ぶ

また、XRの外観で特徴的だったインタークーラーフラップがなくなっているが、GRではXRで採用していた放熱機構“インタークーラーダイキャスト&インタークーラーフラップ”に変えて、放熱性能を上げながら軽量化した“ハイパーサーマルクーリング機構”を採用した。CPUの熱を純銅製の受熱版で吸収し、ヒートパイプで従来比1.5倍の大きさの放熱部に伝え、新型の静音・大風量ファンで本体後部に廃熱する仕組み。

このほか、XRではエンターキー横に装備していたジョグダイヤルを、タッチパッドの手前に“大型センタージョグ”として装備、1つ上の階層に戻るバックボタンと共に操作環境を改善した。キーボードもバイオノートGR用に開発、チューニングした“エンハンスト・リニア・ムーブ構造”のキーにより、静音性とキータッチを向上したとしている。

タッチパッド手前には大型センタージョグと、バックボタンを配置
タッチパッド手前には大型センタージョグと、バックボタンが配され、キーボードのホームポジションから大きく手を移動させることなく使えるようになった

付属するソフトウェアは、DV動画/静止画入出力ソフト『DVgate Ver.2.3』、動画編集ソフト『MovieShaker Ver.3.0』、『Adobe Premiere 5.1 LE日本語版』、CD-R書き込みソフト『Drag'n Drop CD Ver.1.0』、SDMI準拠音楽ファイル管理再生ソフト『OpenMG Jukebox Ver.2.1J for VAIO』、DVDビデオプレーヤー『WinDVD 2000』、電子メールソフト『Eudora 4.3-J』、『PostPet』、デジタルマップナビゲーター『Navin' You Ver.5.1』、メール/ホームページ読み上げソフト『Simple Speech Ver.2.0』、ウイルスチェッカー『Norton Antivirus 2001』、ジョグダイヤルツール『ジョグダイヤルユーティリティー』など。

なお、CPUの2次キャッシュメモリー容量やチップセットのシステムバスクロックなどについては未公開。PCG-GR9/Kはオープンプライスで推定小売価格は不明。PCG-GR9の価格も未定。発売日は近日中としている。これはバイオノートGRが搭載するCPUとチップセットが、現時点ではまだインテルから発表されていないための措置と思われる。

Celeron-800MHz搭載のLX廉価モデル

ソニーは5月17日に、バイオデスクトップの2001夏モデルとして、省スペース型デスクトップのバイオLX4モデルを発表しているが、その下位モデルとして、スタンダードモデル『PCV-LX52/BP』のCPUをPentium III-1BGHzからCeleron-800MHzに変更した『PCV-LX32/BP』を発表した。

『PCV-LX32/BP』
『PCV-LX32/BP』

CPU以外の仕様はPCV-LX52/BPと同じで、CD-RW/DVD-ROM一体型ドライブ(CD-R書き込み8倍速、CD-RW書き込み4倍速、CD-ROM/CD-R読み込み32倍速、CD-RW読み込み24倍速、DVD-ROM読み込み8倍速)、128MBのメモリー(SDRAM)、60GB(Ultra ATA) HDDを搭載する。チップセットはSiS630。OSはWindows Meで、Microsoft Office XP Personalが付属する。付属ディスプレーは、15型TFTカラー液晶(1024×768ドット/1677万色)となっている。

インターフェースは、付属液晶ディスプレー用出力、USB×3、オーディオ入力、ヘッドホン出力、ディスプレー出力、モデム用モジュラージャック×2、i.LINK(S400)を背面に装備。前面には、USB、i.LINK(S400)、メモリースティックスロットとPCカードスロット(TypeII×1/CardBus対応)を装備する。内蔵モデムは56kbps(V.90/K56flex)。サイズは幅107×奥行き370×高さ280mm。重さは約6.4kg(本体のみ。キーボードは約1kg)。

PCV-LX32/BPは7月28日発売予定で、価格はオープンプライスで、推定小売価格は20万円前後となっている。

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