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セイジェント テクノロジー、スルガ銀行およびスマーツジャパンと業務提携

2001年07月16日 22時04分更新

文● 編集部 佐々木千之

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セイジェント テクノロジー ジャパン(株)は16日、都内で記者発表会を開催し、(株)スルガ銀行、スマーツジャパン(株)のそれぞれと業務システムのマーケティングにおいて業務提携したと発表した。

発表会ではセイジェント テクノロジー ジャパン代表取締役社長の森康人氏が、同社の概要と製品について説明した。

セイジェント テクノロジー ジャパン代表取締役社長の森康人氏
セイジェント テクノロジー ジャパン代表取締役社長の森康人氏

セイジェント テクノロジー ジャパンは、米セイジェント テクノロジー(Sagent Technology)社('95年設立)の日本法人として、'98年に設立された。米セイジェントは、基幹系システムからのデータの抽出・加工・転送から、OLAP(online analytical processing)によるオンライン分析まで、一貫したデータマート環境を提供する、統合的なデータウェアハウスツール『The Sagent Solution』の開発販売を行なっている。

The Sagent Solutionは、海外で金融、通信、IT、eコマース、政府、製造業など多数の業種で1600社以上の採用実績を持つ。国内でも'98年9月の出荷開始以来、70社200サーバー以上の採用実績があるとしている。

The Sagent Solutionのシステム概要
The Sagent Solutionのシステム概要

セイジェントのシステムの強みは、“ETL(Extract Transformation Loading)”と、“WebROLAP”という技術を採用していること。統合したデータウェアハウス/データマートの構築のためは、基幹系や情報系の既存データを抽出・変換する必要があるが、これまでは対象データごとにプログラミングによる作り込みが必要であったため、導入までに1年以上もの準備基幹(データ移行期間)が必要だった。これに対しThe Sagent SolutionのETLツールでは、用意された部品を組み合わせ、プログラミング無しで複雑な処理が行なえるなど、開発工数を大幅に削減し、3~6ヵ月程度にまで短縮できるという。またWebROLAPと呼ぶウェブベースのROLAP(リレーショナルオンライン分析)は、従来のMLAP(マルチディメンショナルOLAP)では運用が困難な、TB(テラバイト)クラスのデータベース上での運用や、分析に携わるユーザーの増大への対応が容易であるという。

セイジェントでは、これまで大量のユーザーを持つ企業向けを中心に、販売代理店を通じてマーケティングを行なってきたが、今後は日本企業の実情に合わせ、中・小規模のユーザーを持つ企業向けの販売に力を入れるとしている。5月24日に、従来のCPUベースのものに加え、ユーザー数/サーバー数ベースの、中・小規模ユーザーが導入しやすい新価格体系を導入したという。

The Sagent Solutionの今後のロードマップ
The Sagent Solutionの今後のロードマップ

森社長によると、今回発表した、スルガ銀行とスマーツジャパンとの業務提携は、セイジェントの新しいマーケティング戦略に基づくパートナー強化策の一環。スマーツジャパンは、流通業向けに『SEIL(ザイル)』という、意志決定を支援する分析ツールを提供しているが、このSEILをThe Sagent Solutionにポーティングして、The Sagent Solutionと組み合わせて顧客に提供する。また、スルガ銀行はThe Sagent Solutionを使ってMCIF(Marketing Customer Infomation File)(※1)を構築したが、これを構築例として地方銀行/第二地方銀行に公開することで、The Sagent Solutionベースの共通プラットフォームとし、活用ノウハウの共有を目指すとしている。

※1 金融機関が構築する顧客情報データベースで、生年月日や職業、家族構成などの個人情報、預金やローンの情報、取引明細などをまとめたもの。

セイジェントでは、The Sagent Solutionの機能やパフォーマンスは、導入例によって証明されいているとし、販売パートナーの増強(現行7社を年内に10社へ)とASPパートナーの増強(現行4社を年内に6社へ)によって、販売力の強化を目指す。

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