システムソフト改めシステムソフト・アルファーの最新タイトルが「空軍大戦略」だ。同社の看板シリーズ「大戦略」の名を冠した空戦SLG。はたして、その出来栄えのほどはいかに?
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空軍大戦略のマップ(シナリオ)選択。大戦略ファンにはおなじみ(!?)「アイランドキャンペーン」の空戦版も用意されている。キャンペーンが進むと、単体プレイ可能なマップも増える。 |
用意されているおもなマップ(戦場)は第2次世界大戦中という設定だが、中には1999年の現代戦や架空戦も入っている。大戦略シリーズに連なるタイトルらしく、個々の空戦は航空機の数値データを元に自動処理され、一般的な空戦ゲームと違ってプレイヤーの“パイロットとしての技量”は一切反映されない。
一方、大戦略ファンにはおなじみの「キャンペーンシナリオ」は6つ用意されており、こちらはすべて第2次大戦に参戦した当時の各国の空軍/航空隊がベースとなる。キャンペーンでは、開発中の兵器、部隊の損害などがそのまま次のマップに引き継がれるため、先を読んだ兵器の開発や運用といった高度な戦略が求められる。また、あるマップの勝敗によって次のマップ(戦場)が変わることもある。
7年前の話題作を忠実にWindowsに移植
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通常の作戦マップ2枚を上下に並べた。拡大マップ(上)と全体マップ(下)は、左上と右のウィンドウとの間で随時入れ替えて表示が可能だ。 |
したがって、過去にこのタイトルをやり込んだ人にとっては、Windows上でプレイできる、という以上のメリットは残念ながらあまりない。未経験の人にとっては、ゲームシステムが戦闘機/爆撃機の生産と運用だけというシンプルさに加え、作戦の自動指示が可能なこと、リアルタイム制でゲームをサクサク進めることが可能と、初プレイでも取っ付きやすいし、ゲームシステムに限って見ればあまり古さも感じさせない。
とはいえ、同種のタイトル(空戦SLG)、たとえば2年前、1999年発売の米Talonsoft「Battle of Britain」などと見比べてしまうと、グラフィックスの弱さはどうしても目立ってしまう。システムをそのままに、というのがポリシーならそれもアリだろうが、ゲームのアピール度を考えた場合、ともかくもグラフィックスだけは今風に強化すべきだったのではないか。
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戦闘シーン(左)と爆撃シーン(右)。グラフィックスはいい線いってるが、アニメーションがやや単調。古い大戦略ファンの中には、このほうが落ち着く人もいそうだけど。 |
