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AFiNA note(AN250)

AFiNA note(AN250)

2001年06月26日 00時02分更新

文● 小林

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AFiNA note(AN250)

ソーテック

12万8000円

「親しみ」という意味の英単語「Affinity」を基に名づけられた「AFiNA」(アフィーナ)シリーズは、生活の一部として使えるPCをコンセプトに、独自の機能/外観を備えたマルチメディアPCだ。その第4弾となる「AFiNA note AN250」は、最薄部20.5mmのスリムな本体に、動作電圧1.1Vの超低電圧版Mobile Celeron-500MHzを搭載。ピンクと青の2色のカラーバリエーションを用意した、スタイリッシュB5ノートである。

撮影に使用したのは試作機で、本体の細かな形状、仕上がりなどは製品版で変更になる可能性があります。

最薄部20.5mmの本体には
超低電圧版Mobile Celeronを搭載

本体カラーはピンクのほかに幅広い用途で使えるブルーも用意。スペックなどは同等で、好みに応じて選択できる。

 まず驚かされるのは、12万8000円という価格設定である。B5薄型のサブノートは20万円前後するのが当たり前だったから、まさに「破格」の価格設定と言える。マグネシウム合金の生産拠点を人件費の安い韓国に置くなど、徹底的に生産体制のムダを省いた点が、低価格化の要因となっている。

 CPU以外の主な仕様は、メインメモリが標準64MB(最大192MB)、HDD容量は10GB。液晶は12.1インチと大きめで、解像度1024×768ドット、6万色表示に対応。チップセットにはモデム/サウンドなどのマルチメディア機能を統合した440MX-100を採用している。本体には、USB×2、IEEE1394(4ピン)×1、光デジタルオーディオ出力といった各種インターフェイスを標準装備。欲を言えばEthernet(LAN)ポートも標準装備してほしいが、薄型の筐体としては十分な拡張性を持つ。



本体は3面マグネシウム合金製(それ以外の部分はアルミ合金製)で、表面には梨地加工が施されている。撮影サンプルでは塗装のハゲやかみ合わせの部分の処理が気になったが、金属製ボディは放熱にも有利に働きそうだ。
主要なポート類は左側に集中。LANポートはないもののほぼフル装備に近い。右から順にUSB×2、外部CRT、電源、モデム、IEEE1394端子(4ピン)を揃える。
キーボードは各キーを均等に配置した無理のないレイアウトとなっている。カーソルキーがやや小さめだが打鍵感は悪くない。キーボードの上部にはステレオスピーカと4つのアプリケーションキーが用意されている。

 キーボードはピッチ17.8mm/ストローク2mmと、このクラスとしては標準的な大きさ。カーソルキーがやや小さいが、レイアウト面での不満は特に感じなかった。ポインティングデバイスにスクロールボタンを装備しないが、機能が豊富なSynaptic製ドライバをプリインストールしており、縁をなぞることでWebブラウザなどをスクロールできる。デザイン性を重視してパッド形状が丸くなったため、最初は操作に若干の違和感を感じたが、すぐに慣れるだろう。



バッテリは容量1600mAhのリチウムイオンバッテリを装備。オプションで容量が2倍の「バッテリパック(L)」も販売される予定。

 気になるバッテリ駆動時間は標準で2.5時間。SpeedStepには対応しないため、日本IBMの「ThinkPad i Series s30」など、超低電圧版Mobile PentiumIIIを搭載したノートPCに比べ少なめとなっている。バッテリ容量も標準1600mAhと少なめなので、長時間駆動を求めるなら、別売のバッテリパック(L)を購入するといい(価格未定、公称4.5時間のバッテリ寿命)。大容量バッテリと言ってもかさばらず、装着時に後部がチルトアップするため、操作性もよくなる。

 価格面でこれまで手の届きにくかったB5薄型ノートが12万8000円で手に入るのは嬉しい限りだ。本製品のコンセプトは「ユーザーの気持ちにジャストフィットする製品開発」という従来の方向性の延長線上にある。これまでのB5ノートは、家やオフィスにメインマシンをすでに所有し、2台目、3台目として購入するにはかなり高価(贅沢な)製品だった。本機の登場により、他社のサブノートの低価格化といった波及効果が期待でき、これまでヘビーユーザーに限られていたモバイルノートの分野を拡大するための起爆剤ともなりそうだ。

 なお、本機は当初Crusoeベースで開発された製品だったが、性能面で満足する結果が得られず、CPUをIntel製に変更したという経緯がある。今回借用したのは試作機のため、性能や操作性に関する細かなテストは行えなかったが、操作に対するサクサクッとした反応は、確かにCrusoeマシンにはないものだ。機会を改めて、製品版でのレビューもお届けする予定だ。



本体の薄型化を実現するため、モジュラジャックを引き出して使うという特徴あるギミックを採用している。
メモリソケットは背面にひとつ。オンボードの64MBと合わせて、最大192MBまで増設可能。増設メモリの価格は64MBが5000円、128MBが8000円。
試作機のHDDはUltraATA/66に対応した東芝製の「MK1016GAP」(9.5mm厚、4200rpm)。取り外しは比較的容易だが、ドライブが本体に固定されていないのは少々気になる。
AFiNA note AN250の主なスペック
CPU 超低電圧版Mobile Celeron-500MHz
メモリ 64MB
液晶 12.1インチTFT
解像度 1024×768ドット/6万色
HDD 10GB
CD-ROM
通信 モデム
サイズ 271(W)×224(D)×20.5~26.9(H)mm
重量 約1.47kg
OS Windows Millennium Edition
Officeアプリ ジャストホームi

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