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FMV-BIBLO NE7/800W

FMV-BIBLO NE7/800W

2001年06月21日 17時18分更新

文● 小林

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FMV-BIBLO NE7/800W

富士通

オープンプライス

富士通のA4ノート「FMV-BIBLO NE」の2001年夏モデルは、合計7モデルをラインナップする。CPUはMobile Celeron-750MHz/Mobile PentiumIII-800MHz/同-850MHz/同-1GHzが選べ、全モデルが標準128MBのメモリとCD-RW/DVD-ROM対応のコンボドライブを装備するなどバリエーション豊かに揃っている。その中で、今回評価した「FMV-BIBLO NE7/800W」は、Mobile PentiumIII-800MHz/30GB HDDを搭載した中堅モデル。下位のCeleronモデルとさほど価格差がなく(実売価格で2~3万円程度)、それでいてCPUクロックと液晶解像度(上位2モデルは1400×1050ドットのSXGA+液晶を装備)以外は、上位機と同等のスペック構成という、買い得感の高いモデルとなっている。

A4ファイルサイズのどっしりとした本体
強みは高品質なDVD再生

本体前面に装備する多機能液晶ウィンドウ「i.Panel」。バッテリ残量や音量など、PCの基本情報の表示のほか、各種アプリケーションの起動が可能。液晶のフタを閉じた状態での操作も可能で、ワンタッチでメールを読み込みその内容を表示することもできる。バックライトは7色に光る。

 NEシリーズの特徴と言える、多機能液晶ウィンドウ「i.Panel」は今回も健在。ここにはバッテリの充電状態やスピーカの音量、HDD/CD-ROMドライブへのアクセス状況などマシンの基本情報がアイコン表示されるほか、右下にあるアプリケーション起動ボタン(ワンタッチボタン)を使って、液晶のフタを閉じた状態でのメール確認や音楽CDの操作も行える(最大48文字のメール内容表示も可能)。ワンタッチボタンは、今回からパームレストの縁に沿って横に並ぶ形となり、キーボードやタッチパッドを使用している際に誤って触れてしまうことがなくなった。

 前面にi.Panelとステレオスピーカを配置するため、本体サイズはかなり大柄となるが、マルチメディア性能はなかなかのもの。ポート類もDV編集に必要なIEEE1394、PCの画面をTVに出力するためのS-Video出力、MD連携のための光デジタル音声出力端子など、フル装備となっている。



CD-RW+DVDドライブドライブは松下製の「UJDA710」。速度は書き込み8倍速/書き換え4倍速で、DVD-ROM/CD-ROMの読み出しは8/24倍速。下位モデルの書き込み4倍速/書き換え4倍速、DVD読み込み6倍速より高速。

 これら一連のマルチメディア機能のうち、特に快適なのはDVDの再生環境。プリインストールのDVD再生ソフト「WinDVD」は、従来の「ドルビーヘッドフォン」に加えて、2つのスピーカで擬似5.1ch再生を行うことが可能になった(VDD=バーチャルドルビーデジタル対応)。内蔵スピーカ/ヘッドホンともに臨場感のある音声で楽しめる。DVDの再生/頭出しなどの操作もi.Panelで簡単に行え、使用感はPCというよりむしろ携帯DVDプレーヤに近い。高速なCPUとDVD再生支援(iDCT)機能を持つビデオチップ「RAGE Mobility-P」(ビデオメモリ8MB)の採用により、画質も非常に良好で、動きの激しいミュージッククリップでもコマ落ちなどは一切生じない。フルスクリーン表示した際のエッジも滑らかだ。



背面にはPS/2、パラレル、シリアル、モデム、LAN、USB×3、CRT出力。前面にはステレオスピーカとi.Panel/ワンタッチボタンを装備する。i.Panelの両脇にはワンタッチボタンを無効化するLockボタン、BluetoothのON/OFFボタンを用意する。
右側面にFDDとCD-RW+DVDドライブとサウンドポート/音量調整用のつまみ。左側面にTypeII×2のPCカードスロット、S-Video出力、IEEE1394を装備。光デジタル音声出力(S/PDIF)端子は、LINE-INと兼用になっている。
本体に付属するワイヤレスモデムステーション(左)とi.Point(左)。設定が面倒なのが難点だが、便利に使える。

 また、本機はBluetooth対応の無線通信機能も内蔵しており、アナログの電話回線(最大56kbps)やTAにつないだ「ワイヤレスモデムステーション」を介してインターネットへの無線接続が可能(範囲50m)。本体には小型のPDA「i.Point」も付属しており、無線でPC上のメールや住所録をダウンロードして外出先へ携帯したり、ポインティングデバイスや音楽CD/DVDのリモコンとしても利用できる。ただし、これらBluetooth対応機器を使用するための設定は、ユーザーが自分で行う必要があり(初期状態ではOFFになっている)、しかも複数のマニュアルにまたがったかなり複雑な手順となっている。せっかくの便利な機能を“最初から”“快適に”使える環境の整備が今後の課題だろう。

 価格はオープンプライスで、実売価格は29万円前後。本体にはi.Pointとワイヤレスモデムステーションが付属する。Bluetooth機能を内蔵しない同スペックのモデル「FMV-BIBLO NE7/800」も用意されており、こちらは約5万円安い実売24万円強となっている。予算と用途に応じて選択するといいだろう。



メモリソケットは、キーボードの下に1つ。オンボードの128MBと合わせて、最大256MBまで増設することが可能だ。
バッテリはリチウムイオン充電池で、容量は3600mAh。マシンをフル稼働させる編集部のベンチマークテストでも3時間近い好成績を収めた(SpeedStepオン)。バッテリ駆動でも、DVDの映画一本をまるまる見られるのは嬉しい。
A4ノートということもあり、フルサイズ(19mmピッチ/3mmストローク)を確保。タッチは軽く、疲れにくい。大き目のEnterキーなど、レイアウトの面でも問題ない。パームレストが広い点も快適に使える理由のひとつだ。
FMV-BIBLO NE7/800Wの主なスペック
CPU Mobile PentiumIII-800MHz
メモリ 128MB
液晶 14.1インチTFT
解像度 1024×768ドット/フルカラー(ディザリング処理)
HDD 30GB
CD-RW&DVD-ROM R8倍速/RW8倍速/DVD8倍速/CD24倍速
通信 モデム&LAN
サイズ 308(W)×282(D)×36.2~44.8(H)mm
重量 約3.2kg
OS Windows Millennium Edition
オフィスアプリ Office XP Personal

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