コマンドを使うために、まずはシェルのbashを使いこなせるようになろうではないか。
覚えておきたい必須コマンド30―その5・シェルを使おう
2001年06月27日 06時54分更新
最後にシェルの初期設定の方法について解説しよう。
bashの初期設定ファイルは、/etc/profileと、各ユーザーのホームディレクトリにある.bachrc、.bash_profileの3つだ。この3つのファイルの違いは、まず、/etc/profileにはシステム全体としての設定が書かれており、残りの2つは、ユーザーによる設定ファイルだということ。そして.bashrcがシェルの起動時に読み込まれ、/etc/profile、
.bash_profileがログイン時に読み込まれるというところにある(図4)。
図4 bash設定ファイルの読み込みタイミング |
つまり、Xでターミナルを開くたびに.bashrcは実行されるが、/etc/profile、.bash_profileはログイン時にのみに実行される。ということは、ユーザーは.bashrcにはエイリアスのようなシェルの基本的な動作の設定を書いておき、.bash_profileにはログイン時にのみ行いたい処理を書いておけばよいわけだ。なお、実際には最初から用意された.bash_profileには.ba shrcの設定もログイン時に読み込むように設定されている。
.bash_profileに登場するのが、先ほどのexportだ。一般に変数に関しては.bash_profileで設定され、exportされることになる。.bash_profileはログイン時に読み込まれるので、それ以降に起動されたプログラムに関しては、すべて.bash_profileでexportされた変数が引き継がれることになるからだ。
- ・bashの初期設定のポイント
- 1. エイリアスは.bashrcに書く
- 2. 環境変数は.bash_profileに書いて、exportする。
以上、簡単なシェルの使い方について解説してきた。シェルのさらなる活用法については、ぜひ本誌連載の「賢く使うUNIX」を読んでいただき、「スマートなUNIX使い!」を目指してほしい。