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Endeavor Pro-620L

Endeavor Pro-620L

2001年06月14日 15時20分更新

文● 佐久間

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Endeavor Pro-620L

エプソンダイレクト

12万9000円

エプソンダイレクトの「Endeavorシリーズ」(ミドルタワーモデル)には、Pentium 4搭載の「Pro-900」、Athlon搭載の「Pro-720L」、PentiumIII/Celeron搭載の「MT-4000」、そして今回紹介するPentiumIII搭載の「Pro-620L」という4タイプが揃っている。Pro-620LとMT-4000はともにi815Eチップセットのマザーボードを採用し、スペック的に似通った部分が多い。ここでは、2機種の違いを明確にしながら、Pro-620Lの内部を探っていこう。

豊富なドライブベイを持つミドルタワー筐体

Pro-620Lの前面&背面
Endeavor Pro-620Lの本体前面および背面。評価機は、ビデオカード「SPECTRA 8400」を搭載したモデルのため、オンボードのRGB端子に封印(シール)がしてある。シリアルポートは1つしか見えないが、もうひとつはブラケット(スロットカバー)を差し替えて追加増設する。
 Pro-620Lを含むEndeavorシリーズは、CPU、メモリ、HDD、ビデオカードなど主要なパーツを購入時に変更可能なB.T.O.(Build to Order)方式を採用している。Pro-620Lの場合、CPUはPentiumIII-1BGHzの1種類のみだが、メモリやHDDは搭載容量を変更できる(見積もりは同社Webサイトで参照)。マザーボードにASUSTeKの「CUSL2」(エプソンダイレクト仕様)を採用、ビデオ機能やサウンド機能を内蔵した統合型チップセット「i815E」を搭載する。
 ミニマム構成では、このi815Eチップセット内蔵ビデオ機能を使うが、AGPスロットにMillennium G450(SDRAM 16MB)/SPECTRA F11 PE32(SDRAM 32MB)/SPECTRA 8400(DDR SGRAM 32MB)/SPECTRA 8800(DDR SGRAM 64MB)のいずれかを装着して、使用することも可能だ。ただし、i815Eの仕様上オンボードとAGPスロットのビデオカードでデュアルディスプレイ表示はできない(AGPカード側が優先される)。


SPECTRA 8400
B.T.O.メニューで選択可能なカノープスのビデオカード「SPECTRA 8400」。ただし、このような長尺のAGPカードでは前面のHDD用ベイ(下側)に干渉してしまう。2台目のHDDは背面のベイを利用したほうがよさそうだ。
 オンボードのi815Eでは表示解像度が最大1280×1024ドット/フルカラー/75Hzまでなので、15インチ液晶や17インチCRTモニタなどと組み合わせる場合や、ビジネスアプリなど3Dグラフィックスの描画性能を求めない場合には良い選択だろう。ただ、19インチ以上の大画面モニタで使用する場合や3Dゲームなどにも興味がある場合には、SPECTRA F11 PE32以上の高速な2D/3Dビデオカードを利用をお勧めしたい。



Pro-620Lの内部
Pro-620Lの内部。側面のカバー1枚をネジ3本だけで簡単に外せるので、HDDや光メディアドライブの増設は購入後でも簡単にできるだろう。
 HDDは標準の20GBから、30/40/60/80GB(60GBと80GBモデルは7200rpmの高速タイプ)まで幅広く選択可能だ。ちなみに、GBあたりの単価で計算すると80GBが最も安く3750円、次いで40GBと60GBが4000円となるので、40~60GBあたりがお買い得だろう。
 光メディアドライブは、標準装備の48倍速CD-ROMドライブを、書き込み20倍速/書き換え10倍速/読み出し40倍速のCD-RWドライブ、16倍速DVD-ROMドライブ、片面4.7GB対応のDVD-RAMドライブ、書き込み12倍速/書き換え10倍速/DVD読み出し8倍速/CD読み出し32倍速のコンボドライブに変更可能。特にDVD-RAMが差額3万4000円、コンボドライブが同2万2000円で搭載できるので、後からパーツを購入して取り付ける手間とコストを考えると、最初から選んでおくのも賢い選択だ。

 最後に、Pro-620LとMT-4000の違いを表にまとめたので見てほしい。


Pro-620LとMT-4000の違い
Pro-620L MT-4000
CPU PentiumIII-1BGHz Celeron-766/800/850MHz、
PentiumIII-1BGHz
ビデオ i815E/Millennium G450/
SPECTRA F11 PE32/
SPECTRA 8400/
SPECTRA 8800
i815E/Millennium G450/
SPECTRA F11 PE32
拡張スロット AGP×1/PCI×6 AGP×1/PCI×3
ドライブベイ
(空き)
3.5インチ×2(1)/
5インチ×3(2)/
HDD専用×4(3)
3.5インチ×1(0)/
5インチ×2(1)/
HDD専用×2(1)
本体サイズ/
重量
217(W)×438(D)×439(H)mm/約13kg 170(W)×345(D)×357(H)mm/約9kg
ミニマム
構成価格
9万4000円 7万1000円

 両者の違いで特に大きいのは、ドライブベイとスロットの数だ。MT-4000ではHDDが最大2台までしか内蔵できず(5インチベイに市販のマウンタなどを利用すれば3台目の内蔵も可能)、DVD-RAMドライブなど2台目の5インチの光メディアドライブを内蔵するとそれ以上の拡張は外付けドライブを利用することになる。対して、Pro-620LはHDDを4台まで内蔵でき、さらに5インチベイも2台分の余裕がある。最近自作派やベテランPCユーザーに人気のIDE RAIDを組む場合などには、内蔵HDD用ベイがより多いPro-620Lが有利だ。ただ、最近は1台のHDD容量が20GB以上とかなり大きくなっているのでRAIDを組まない限り2台の内蔵HDDでも困ることはない。あまり拡張するつもりはなく、少しでもコンパクトサイズな本体を求めるなら、同じCPUを選んで5000円安くなるMT-4000を選ぶのもよいだろう。

 なお、エプソンダイレクトは6月1日に、マイクロソフトの次期OS「Windows XP」へのアップグレードクーポン添付(有償、5500円)の開始を発表している。本モデルを含むEndeavor/EDiCubeシリーズが対象で、詳細は同社Webサイトをご確認いただきたい。
 また、6月8日~7月23日まで同社が行っている「Big Weekキャンペーン」の対象商品にもなっており、外付けMOドライブなどが抽選で当たるキャンペーンに参加できる。こちらの詳細はニュース記事をご覧いただきたい。

Endeavor Pro-620Lの主なスペック
CPU PentiumIII-1BGHz
メモリ 128MB
ビデオ SPECTRA8400
HDD 40GB
CD-ROM 最大48倍速
通信 オプション
OS Windows Millennium Edition
モニタ オプション
Officeアプリ 〇/-(選択可能)

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