ロータス(株)は12日、統合ナレッジマネジメントシステム『Knowledge Discovery System R1.0』(以下、KDS)を28日に発売すると発表した。KDSは、同社が提唱しているナレッジマネジメント戦略“Raven”プロジェクトの中核となる製品。
『Knowledge Discovery System R1.0』のポータルソフトである『K-station』の共有プレース画面 |
KDSは、ナレッジポータルソフト『ロータス K-station』と、知識検索/コンテンツ分類支援サーバー『Discovery Server』で構成される。また、リアルタイムコラボレーションツール『Sametime』と、ウェブコラボレーション作成ツール『QuickPlace』が付属する。
K-stationは、2月より単体発売されているナレッジポータルで、検索画面“K-map”で表示される社内リソースのカテゴリーや、メール、スケジュール、掲示板、ノーツ/ドミノアプリケーション、社内外ウェブサイトなどのさまざまな情報ソースにアクセスできる。『K-station』のK-map画面。カテゴリーごとに関連文書やエキスパート、関連プレースが表示される |
Discovery Serverは、自動分類支援エンジンを利用して、社内のさまざまなデータベースに定期的にアクセスし、情報を分析、類似文書グループを自動作成し、カタログやインデックスとして保存できる。また、ユーザーの文書作成状況や閲覧/検索状況、メールのやり取りなどを追跡し、カテゴリーごとのエキスパートを特定できる“専門知識ロケータ”も備えている。Discovery Serverで作成したこれらの情報は、K-stationで利用できる。
KDSの価格は1ユーザーあたり5万6500円。サーバー側の対応OSはWindows NT4.0およびWindows 2000 Advanced Server 1.0。クライアント側の対応OSはWindows 98 SE/2000/NT4.0。対応ブラウザーはInternet Explorer 5.01/5.5。
本日都内ホテルで開催された“ロータス デベロッパー カンファレンス”の直前に行なわれた発表会で、米ロータス社KM担当上級副社長のScott Cooper(スコット・クーパー)氏は、「ビジネスにおける価値は、“その話はXXさんに聞けば分かるよ”といった社員同士でのアドバイスや情報交換などで生まれる。このような社員同士のやり取りは、廊下や食堂などで偶発的に行なわれるものが多い。われわれの目的は、これまで偶発的にやり取りされていたアドバイスや情報の交換、知識の共有を、テクノロジーを使って意図的に行なえるようにすること」
「ロータスはこれまでも人と人とのやり取りを容易にするためのツールを提供してきた。その次世代製品がKDSだ。KDSにより、企業内のグループだけでなく全社、全組織にわたり仕事の効果を高められる」と語った。
米ロータス社KM担当上級副社長のScott Cooper氏(左)と、ロータス(株)代表取締役社長の安田誠氏(右)。安田氏は「KDSは大量の情報ソースを対象に、効率的にデータを集め分類し、すべての機能にまたがって使えるように情報を自動整理する。KDSによりナレッジマネジメントが新しいステージに入った」と挨拶 |