ちょうど4カ月前の2月14日に、Crusoe搭載で生まれ変わった新CASSIOPEIA FIVA「MPC-205/206」が発売されたが、半年を待たずに夏商戦モデルとしてニューモデルが発表された。「MPC-206VL」は、従来より約11%増加した標準バッテリを搭載し、メモリも最大256MBまで搭載可能になっている。
細かい部分を改良、もちろんLinuxモードも搭載!
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従来モデルのMPC-206(左)と「MPC-206VL」(右)を並べたところ。色味の違いがよくわかる。夏向きの涼しげなカラーリングだ。 |
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本体上面のロゴもMPC-206(左)とMPC-206VL(右)では色が異なる。フェイスマークの口のような三日月の窪みは従来と変わっていない。 |
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前回レビューしたMPC-206(試作機)ではLinuxモードが動作しなかったため、改めて紹介。これはMP3プレーヤを起動したところ。電源投入から約36秒でこの画面になる。マウスでの操作も可能。ちなみに、Windows Meでは起動まで約1分、Media Player 7を起動するのにさらに12秒ほどかかる。 |
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こちらはFTPクライアント。Windowsのインストールされたドライブももちろん利用可能。 |
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Linux起動後にアプリを切り替えることも可能だが、起動時にMP3ソフト、FTPソフトのどちらを起動するかあらかじめ選択しておくメニューも用意されている。 |
まず、メインメモリは128MB標準搭載で従来と変わらないが、その構成がMPC-206のオンボード64MB+増設メモリスロット64MB(SO-DIMM×1)から、MPC-206VLではオンボード128MBになった。そのため、空いたメモリスロットに128MB SO-DIMMを装着して、最大256MBまで増設可能となり、将来OSをWindows XPにアップグレードした場合でもストレスなく使用できる(カシオではFIVA-206VLシリーズでWindows XPを公式サポートする予定)。
HDDは20GBから30GBへと1.5倍に増えている。このため、初期状態での空きは約25GBとかなり余裕ができた(従来は16GB)。Officeアプリのほかに各種辞書ソフトを入れて、外出先で存分に仕事に活かすことができるだろう。
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下が従来の標準バッテリで、上がMPC-206VLの標準バッテリ。1800mAhと2000mAhの違いは小さいようで、意外に大きい。もちろん、サイズや重量は変化ない。 |
実際、試作機で編集部オリジナルのバッテリベンチマークテストを行ってみたところ、従来モデルが1時間54分だったのに対し、MPC-206VLでは2時間11分と約15%長寿命化を実現している。編集部のバッテリベンチマークテストはWord&Excelを動作させ続けるという、現実よりもかなり過酷な条件での結果であり、使ったり休んだりを繰り返す一般的な使い方では標準バッテリだけでも3~4時間程度の利用が可能だろう。もし、より長時間のバッテリ動作を望むなら、オプションの大容量バッテリ(こちらは4000mAh)を導入する手もある。
価格はオープンプライスだが、店頭での実売価格はMPC-206の約18万円前後より1万円ほど安い17万円前後と見込まれる。そのため、MPC-206は店頭在庫がなくなり次第、MPC-206VLに置き換わっていくものと思われる。
また、従来のMPC-206ユーザー向けに容量が増加した新バッテリも販売されるとのこと。このバッテリオプションには、新容量に合わせて最適な動作設定を行う「Mobile Cockpit II」(マイナーバージョンアップ版)が添付される。ただし、HDDの換装(20GB→30GB)サービスの予定は今のところない。
CPU | Crusoe TM5600-600MHz |
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メモリ | 128MB |
液晶 | 8.4インチTFT |
解像度 | 800×600ドット/フルカラー |
HDD | 30GB |
CD-ROM | オプション |
通信 | モデム&LAN |
サイズ | 223(W)×197(D)×21(H)mm |
重量 | 約0.99kg |
OS | Windows Millennium Edition |
オフィスアプリ | - |
