タイムシフトもバッチリ対応!
メディアプレーヤ“MEDIACRUISE”
マルチメディアプレーヤとビデオレコーダの役割を果たす「MEDIACRUISE」。 |
付属ソフトとしてカノープスオリジナルのMEDIACRUISE、TV Recording Manager、DV-MPEG Converterを収録しているが、このうちTV番組の視聴と録画に関するものは前者2つだ。
MEDIACRUISEは、同社のビデオカードに付属するDVD-Video対応マルチメディアプレーヤと同じユーザーインターフェイスを持ち、MTV1000用に録画やチャンネル操作などの機能が追加された“メディアプレーヤ/ビデオレコーダ”だ。本ソフトは、
- テレビの視聴や録画、タイムシフトコントロール、MPEG1/2やWindows Media(AVI/WMV/ASF)の再生に対応する「VIDEO」モード
- オーディオの記録と再生を行う「AUDIO」モード
- 音楽CDやDVD-Videoの再生を実現する「DISC」モード
――という3つのモードを持つマルチなソフトで、数多くのメディアの扱いに対応している。
映像を表示するオーバーレイウィンドウの調整を行うダイアログ。明るさとコントラスト、色の濃さを指定できる。 |
なお、オーバーレイウィンドウは、スケーラブル(マウスでサイズを自由に変更可能)なウィンドウ形式のほかにフルスクリーンをサポートしている。ウィンドウ表示では、640×480ドット/320×240ドットなど比較的よく用いるサイズについてはプリセットもあるので、簡単に指定できる。
一方こちらは“入力する映像そのもの”の画質を調整するダイアログ。画質へのコダワリを謳うだけあり、細かい設定変更が可能。 |
記録フォーマットのパラメータを選択するダイアログ。映像の録画(記録)とタイムシフトモードで使用するバッファの映像品質の指定(容量/時間設定)はここで行う。 |
録画時の記録フォーマットや出力先の設定はオプションから行う。記録フォーマットはビデオ/オーディオに関するすべてのパラメータをユーザーが自由に指定できる「マニュアル」のほか、6種類のプリセット(表参照)が用意され、初期設定ではMPEG2の「普通」が選択されている。動きの激しい映像を記録する場合は「高画質」、ドキュメンタリーなど長時間に及ぶ映像を記録する場合には「1/2解像度」――というように、映像の性質と必要なHDD容量を考えつつ活用したい。
ビデオ | オーディオ | 30分記録での ファイルサイズ |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
フォーマット | 設定 | 解像度 | ビットレート | フォーマット | サンプリングレート | ビットレート | |
MPEG2 | 高画質 | 720×480ドット | 8Mbps | MPEG1/Layer2 | 48kHz | 224Kbps | 1.75GB |
普通 | 5Mbps | 1.1GB | |||||
1/2解像度 | 352×480ドット | 3Mbps | 700MB | ||||
1/4解像度 | 352×240ドット | 2Mbps | 490MB | ||||
MPEG1 | 普通 | 352×240ドット | 1.5Mbps | MPEG1/Layer2 | 48kHz | 224Kbps | 380MB |
VideoCD | 1.15Mbps | 44.1kHz | 300MB |
一方こちらは、記録フォーマットのパラメータで「マニュアル」を選択した場合の、ビデオフォーマットに関するダイアログ。 |
目玉機能のタイムシフトは、TV番組の視聴時にメインコントローラのポーズボタン(もしくは録画中にプレイボタン)を押すことで動作する。このモードではいったんHDDに記録したデータをソフトデコードし、オーバーレイウィンドウに表示するという手順になるため、かなりのCPUパワーが要求される。メーカーによる具体的なシステム要求は、以下のとおり。
- 録画設定「MPEG2-高画質」……PentiumIII-866MHz以上
- 同「MPEG2-普通」……同-600MHz以上
- 同「MPEG2-1/2解像度」……同-450MHz以上
行えるコントロールは一時停止と再生、およびシーンのスキップで、映像のキャッシュ時間は初期設定で5分間となっている。スロー再生や音声付きの高速再生といった特殊再生をサポートしていない点が少々残念ではあるが、最低限押さえるべき機能はシッカリと搭載している。特殊再生機能は、ソフトのバージョンアップでサポートされることを期待したい。