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混乱必至!? 3種類のPentiumIII-1GHzがアキバに流通中

2001年06月07日 23時00分更新

文● 小磯

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新仕様の化粧箱
新仕様の化粧箱を採用したcD0コア版PentiumIII

 5月27日からcD0ステッピングコアを採用したPentiumIIIが流通している。仕様が若干異なる従来のcC0ステッピングコア版PentiumIIIと併売されているものの、すでに2日の記事で紹介しているように、化粧箱をよく見れば混乱は起きない…はずだった。だが、今週から混乱を招く可能性の高いリテールボックスが流通開始。買う方も売る方も要注意という事態を迎えている。



3種類のPentiumIII-1GHz
3種類のPentiumIII-1GHz

 問題のリテールボックスは“cC0コア版PentiumIIIが、cD0コア版PentiumIIIが入っているのとまったく同じ新仕様の化粧箱に収められている”というものだ。cD0コア版PentiumIIIの化粧箱は表面から“Flip Chip PGA”のロゴが消え、側面には「cD0コア版PentiumIIIを動作させるには、対応するマザーボード(i815 B-Stepなど)が必要」という旨の注意書きが印刷されたものになっている。これが、cC0コア版PentiumIIIのリテールボックスにも適用されているのである。
 現在確認できているのはPentiumIII-1GHzのリテールボックス。現在PentiumIII-1GHzのリテールボックスは以下の3種類が流通していることになる。

  1. cC0コア版PentiumIIIが従来仕様の化粧箱に入っているもの
  2. cC0コア版PentiumIIIが新仕様の化粧箱に入っているもの
  3. cD0コア版PentiumIIIが新仕様の化粧箱に入っているもの

 このため、1と2/3を見分けるのは容易だが、2と3を見分けるのが極めて難しくなった。現在、化粧箱を開けずにステッピングを確認するには、側面に貼られたスペックシートにあるS-Specを見るしかない。Intelのウェブサイトにある“Quick Reference Guide”(※PDF)PCN(Product Change Notification(※PDF))とを照らし合わせてみるしかないのが現状だ。現在のところ、cD0コア版PentiumIIIだと思って2のcC0コア版を購入してしまっても動かないマザーボードなどは特にないため大きな問題はないが、cD0コア版を試してみたいという人や、とりあえず1つ購入し、今後デュアルCPU構成にしようと考えている人は要注意。はじめてCPUを購入しようという人は、そもそもcC0/cD0ステップとは何かというところから確認した方がいいだろう。



1と2
1(上)と2(下)。このふたつを見分けるのは容易だが、同じS-Spec(SL4MF)が違う化粧箱に入っているのは違和感がある
2と3
3(上)と2(下)。今度は見た目がまったく同じ。S-Spec(3がSL52R、2がSL4MF)で判断するしかない

 3種類のPentiumIII-1GHzをはからずも取り揃えることになったOVERTOPによると、同店では今後しばらくの間、PentiumIII-1GHzを求める人にはcC0コア版とcD0コア版のどちらが欲しいのかを購入前に尋ねるとしている。しかし、今後は他のクロックでも同様の混乱が起こると思われるだけに、PentiumIIIを購入する予定がある人は気をつけてほしい。なお、OVERTOPでは3モデルとも2万5780円で販売中。

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