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日本HP、UNIX OS『hp-ux11i』のItanium対応版を発表

2001年05月30日 21時06分更新

文● 編集部 今井睦俊

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日本ヒューレット・パッカード(株)は30日、64bit UNIX OS『hp-ux11i』の新バージョンとして、インテル社製64bitプロセッサー『Intel Itanium』に対応した『hp-ux11iバージョン1.5』を発表した。ワークステーション版とサーバー版を用意。ワークステーション版は、7月1日から販売する同社製ワークステーション『hp workstation i2000』にバンドルして供給。サーバー版も、ワークステーション版の出荷後に順次出荷予定。

『hp-ux11iバージョン1.5』は、最大64CPUまで対応可能な64bit UNIX OS『hp-ux11i』の最新版。Itanium向けに開発されているが、RISCプロセッサー『PA-RISC』上で稼働するアプリケーションを、ソースコード互換/バイナリー互換/データ互換で実行可能としている。また、Itanium用のC/C++/Fortranなどのコンパイラー/開発ツール、Java2の開発/実行環境、Linux対応アプリケーションの移植支援機能などを提供する。そのほか、日本電気(株)や(株)日立製作所向けのOEM供給も順次開始するとしている。

同社は併せて、hp-ux11iバージョン1.5に対応したItanium搭載のワークステーション『hp workstation i2000』を発表した。Itanium-733MHzを1基搭載したモデルと、Itanium-800MHzを2基搭載したモデルを用意。両モデルとも、7月1日に販売を開始し、7月上旬に出荷を開始する。

『hp workstation i2000』
『hp workstation i2000』

同製品は、CPUにItaniumを採用したワークステーションで、hp-ux11iバージョン1.5のほか、『Windows XP 64ビット版』(ベータ版)と、『Red Hat Linux Rel.7.1』(ベータ版)に対応。メモリースロットを16個持ち、1GB~4GBのメモリーを搭載可能。キャッシュメモリーとして、1次がコード16KB/データ16KB、2次が96KB、3次が2MBを内蔵する。価格例として、グラフィックスアクセラレーターにNVIDIA Quadro2 Pro、1GBのメモリー、18GBのHDDを搭載したItanium-733MHzモデルが191万円。また、NVIDIA Quadro2 Pro、2GBのメモリー、18GBのHDDを搭載したItanium-800MHzモデルが334万円。

また、(株)日立製作所は30日、hp-ux11iバージョン1.5のサーバー版を採用する予定で、Itaniumを最大8基搭載可能なサーバー『日立アドバンストサーバHA8000-ex/880』を発表した。価格は、約1230万円からで、同日に販売を開始した。現行のインストールOSは、64bit対応のLinuxカーネル 2.4(Red Hat Linux/TurboLinux)で、マイクロソフトが現在開発中のItanium対応の次期サーバーOS(開発コードネームはWhistler)もサポート予定。

『日立アドバンストサーバHA8000-ex/880』
『日立アドバンストサーバHA8000-ex/880』

同製品は、2基(最大64MB)のItanium-800MHzを搭載し、同社が独自開発したチップセットを採用したサーバーマシン。2GB(最大64GB)のメモリー、18GB(または36GB)のHDDを2基搭載し、最大8倍速のDVD-ROMドライブ(最大24倍速のCD-ROM読み出し)を装備する。筐体はラックマウント型で、本体サイズは幅442×奥行き900×高さ442mm。本体重量は最大126kg。最大128台(最大1024プロセッサー)の同製品を高速ネットワーク“Myrinet2000”で並列クラスタリング接続でき、大規模な技術計算などの用途に使えるとしている。同社では、同製品用に、OSインストール、プログラム性能評価、デバッグ支援、ベンチマーク支援、システム構築支援など、Linux対応のテクニカルサービスを用意する。なお、同社では、最大4基のItaniumを搭載可能な下位モデルを開発し、製品ラインアップの充実を図るとしている。

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