EPoX製「EP-8K7A」。実売価格は2万1000円前後 |
こちらの記事で既にご存じの方も多いかと思われるが、EPoXから「EP-8K7A」が発売された。この製品は、チップセットにAMD-761(North Bridge)とVIA VT82C686B(South Bridge)を搭載するAthlon/Duron用マザーボードである(姉妹品としてコントローラにHighPointの“HPT370”を搭載しRAID機能をオンボードでサポートする「EP-8K7A+」も同時発売された)。
AMD-761(North Bridge) |
VIA VT82C686B(South Bridge) |
オーバークロック研究室のコラム記事では、同じチップセットを載せたFIC製「AD11」のテスト結果を報告しているが、基本動作における計算処理速度は抜群の性能を発揮している。しかしオリジナルのままではオーバークロック装備の仕様に若干の不満を感じたことは、「マザーボードのオーバークロック機能を徹底調査する(その2)」で述べた通りだ。端的に言うと、せっかく持ち合わせたマザーボードのオーバークロック耐性をフルに操作させてもらえなかったわけだが、今回のEP-8K7Aでは、その辺りはどうなっているのか、また、オーバークロックシステムにどの程度、適したマザーボードなのかを含めて徹底調査した。
クーリング・スペース
通常のSocketA用CPUクーラーを使うのではなくオーバーサイズのCPUクーラーを置くとなると、CPUソケットの周辺にどの程度のスペースがあるのか気がかりになる。そこで調べたみたのだが、写真のスケールからだと80mm角のヒートシンクがギリギリと言ったところだ。
ただし、CPUソケットのレバーと平行方向に採寸した写真を見ると、CPUコアの中心から電源回路のケミコンまで35mmとなっている。したがってオーバーサイズのヒートシンクの固定位置によって、このケミコンと干渉することも考えられるので注意が必要だ。
それと、North Bridgeに標準でセットされているチップセットクーラーだが、写真撮影のために取り外してみたところ適量のサーマルコンパウンドが塗布されていて好感がもてた(こういう見えないところにも配慮が行き届いた製品が筆者は好きである)。なお、AD11に実装されているAMD-761のリビジョンが“B2”なのに対してEP-8K7Aのそれは“B3”となっているが、AMDが公開しているガイドにこれらのリビジョンに関するErrata情報は現時点で記載されていなかった。