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デュアルXeon用i860マザーがいよいよ登場、明日入荷か?!

2001年05月25日 00時00分更新

文● Jo_Kubota

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Thunder i860
「Thunder i860」

 21日に発表されたXeon(開発コードネーム:Foster)用マザーボードとしてリリースの決まっているTyan「Thunder i860」の店頭展示がUSER'S SIDE本店で開始された。これは、従来製品「PentiumIII Xeon」と同じように呼べば「Pentium 4 Xeon」に相当するCPU。チップセットにはデュアルCPUをサポートする専用のチップセット“i860”が採用され、i850などと同じく2チャンネルのRDRAMをサポートする。



メモリライザカード

 Thunder i860の特徴は何といってもメモリライザカードだ。このライザ上にRDRAMを8本まで増設可能となっている(最大4GB)。ライザカード上に黒いソケットが確認できるが、これはメモリ用の電圧レギュレータモジュール(VRM)用であるようだ。このことを裏付けるように、マザーボード上にはメモリ用のレギュレータが存在しない。



SocketF

 CPUソケットにはPentium 4とは互換性のない“SocketF(603ピン)”を採用。CPUクーラーの固定方法はPentium 4と同じく、PCケースにリテンションキットを直接ネジ止めして取り付ける仕様となっているが、Pentium 4用のCPUクーラーが使えるかどうかは不明だ。



拡張スロット

 拡張スロットはAGP Pro×1、32bitPCI×3、64bitPCI×2。64bitPCI用のHubコントローラ“FW82806AA”が搭載されているが、なぜか“SECRET”の刻印がある。FW82806AAはi840チップセット搭載マザーボードにも搭載されており、今さらなぜシークレットなのかはナゾである。なおサウスブリッジにあたるICHだが、これはICH2。一部ではICH4搭載か? という話もあったようだが、残念ながら搭載されていない。ちなみに、Tyanはウェブサイト上でICH2搭載を明記している。
 このほかオンボードのチップとしては、LSIlogic製Ultra160(2チャンネル)コントローラ“53C1010R”を搭載。またその隣にはQlogic製のチップもあるが、こちらはSCSIではなく単なるI/Oコントローラだ。またIntel製の10/100base-TX対応ネットワークコントローラ“82550EY”も備えている。



FW82806AA
“SECRET”の刻印がされているHubコントローラ“FW82806AA”
12V 8ピンコネクタ

 マザーボードのフォームファクタはExtendedATX。これはATXの拡張規格であり、12V 8ピンコネクタを装備した対応電源が必要となるが、日本国内ではまだ一般に販売されていない。ただし、USER'S SIDE本店ならびに高速電脳によれば、Supermicroブランドで近日入荷予定。容量は400Wとのことだ。

 予価は16万8000円(USER'S SIDE本店)。6月中旬に入荷する予定だという。マザーボード単体してはかなり高い部類に入る。



Supermicroもi860マザーを投入、明日入荷予定
Xeonは来週末にデビュー?!

i860

 一方、Supermicroからもi860マザーボードが登場予定。秋葉館WinとUSER'S SIDE本店では、早ければ明日にも入荷するという。USER'S SIDE本店では予価12万8000円。Tyanよりは安価なものの、決して安くはない。なお、Iwillからも6月下旬に「DX400-SN」というi860マザーボードが登場するもよう。

 マザーボードが登場してくると気になるのはCPUだが、いくつかのショップの入荷担当者によれば、Xeonはバルク版が先行して来週末に入荷予定だという。また、6月中旬頃にIntel正規リテール版が入荷する見込みとのこと。登場するのは、Xeon-1.7GHz/1.5GHz/1.4GHzの3種類であるようだ。

 実際に組み上げるとすれば、恐ろしく高価なシステムになるのは間違いない。専用電源、2枚単位で購入する必要があるRDRAM、i860マザーボード、そしてXeon×2。デュアルXeonシステムを構築するには、ボーナス全額を注ぎ込む覚悟が必要かも!?



【取材協力】

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