エプソンダイレクトが6月上旬に発売を予定している「EDiCube TP1040AV」は、本格的なデジタルビデオ編集機能を持つミニタワーPC「EDiCube TP1030AV」の後継モデル。CPUにPentiumIII-1BGHzを採用し、DVD&CD-RWのコンボドライブを搭載――など、先日発表されたEDiCube新モデルの中で、最も強力なスペックを有するマシンだ。
ストレージデバイスがパワーアップ! より強力になったEDiCube最上位モデル
TP1040AVの内部。側面のパネルと電源ユニットは簡単に取り出せるので、メモリの増設も楽々行える。 |
EDiCubeの最上位モデルであるTP1040AVのハードウェアスペックは、CPUにPentiumIII-1BGHz、チップセットはi810E、メモリを標準で128MB(最大384MB)搭載、ビデオ表示はチップセット内蔵の機能を使用――と、基本的には従来モデルであるTP1030AVを継承している。変更点としてはHDDを30GBから40GBに、DVD-ROM&CD-RWコンボドライブを下表のようなハイスペックモデルに強化している。ちなみに、このコンボドライブはバッファアンダーランエラー防止機能付きの最新モデルだ。
製品名 | TP1030AV | TP1040AV |
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CD-R書き込み | 12倍速 | 20倍速 |
CD-RW書き換え | 10倍速 | 10倍速 |
DVD読み出し | 8倍速 | 12倍速 |
CD読み出し | 32倍速 | 40倍速 |
TP1040AVが内蔵する3枚のPCIカード。左からIEEE1394インターフェイス、モデム、LAN。 |
デジタルビデオ(DV)機器を接続するインターフェイスには、IEEE1394ポートを外部用(ブラケット側)に2つ、内部に1つ装備するPCIカードを搭載。TP1040AVでは新しい筐体の採用により本体フロントパネル部にもIEEE1394ポート(4ピン、いわゆるDVポート)×1を用意し、PCの後ろに手を回すことなくデジタルビデオ機器を接続できるようにしている。仕組みとしてはフロントパネルに設置したIEEE1394ポートとPCIスロットのIEEE1394インターフェイスを本体内部でケーブル接続しているだけだが、これにより使い勝手は大幅に良くなっている。
フロントパネルのIEEE1394端子の下には、USBポート×2も装備している。USBマウスやゲームコントローラ、メモリカードリーダ、ストレージデバイスなどのUSBデバイスを簡単に装着できるのは大きなメリットだ。
ただし、新しいケースでは小型化に伴い、5インチベイの空きがなくなっている。また、従来はひとつ空いていたPCIスロット(4スロット)も、マザーボードにASUSTeKの「CUW-AME」(エプソンダイレクト仕様、PCIは3スロット)に変更したため空きはなくなり、インターフェイスカードが一切増設できない状態にある。もともと“EDiCube”は、B.T.O.によるカスタマイズメニューを簡略化すると同時に拡張性をある程度省略することで低価格を実現したモデルであり、ユーザーがカバーを開けてカリカリにカスタマイズするタイプのPCではない。とはいえ、好みに合わせた機能拡張もPCの楽しみのひとつなのだから、従来と同程度の拡張性を残してほしかった。なお、3.5インチHDD用ベイはTP1030AV同様にひとつ空いているため、HDDの増設は可能だ。
TP1040AVの本体前面、背面。USBとIEEE1394インターフェイスが前面に用意されたので使い勝手は良好だ。 |
続いて、ソフトウェアに目を移してみよう。TP1040AVではOSにWindows Millennium Editionを搭載。ビデオ編集ソフトにエプソンダイレクトオリジナルの「DV Symphomovie 3.0」、DVDプレーヤソフトにInterVideoの「WinDVD」、CDライティングソフトとしてBHAの「B's Recoder GOLD」と、パケットライトソフト「B's CLIP」をプリインストールしている。中で最も注目すべきは、なんといってもバージョンアップした新“DV Symphomovie”であろう。