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PC-MT1-H1/PC-SX1-H1/PC-MJ760C/PC-XJ820Rほか

PC-MT1-H1/PC-SX1-H1/PC-MJ760C/PC-XJ820Rほか

2001年05月17日 23時35分更新

文● 佐久間

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PC-MT1-H1/H1S
シャープがMebiusユーザーを対象に行ったアンケートでは、サイズ&重量とバッテリ駆動時間に改善を求める声がもっとも多かったという。それに応える製品として、「PC-MT1-H1/H1S」がイチから設計された。

 シャープ(株)は、2001年夏モデルの主力製品として、4機種7モデルを発表した。中でも注目は、最薄部16mmで重量1.31kgと薄型軽量で「超低電圧版Mobile PentiumIII-500MHz」を搭載するB5サブノート「PC-MT1-H1」「PC-MT1-H1S」と、Transmeta社の低消費電力CPU「Crusoe TM5600-600MHz」採用したミニノート「PC-SX1-H1」だ。

 PC-MT1-H1/H1Sは、「PC-PJシリーズ」の後継機として新設計された12.1インチXGA表示低反射ブラックTFT液晶搭載のB5サブノート。PC-PJシリーズの開発チームが再結集し、“徹底した薄型軽量”を最優先課題として、

  • 液晶パネルを支えるフレームをなくし、前後を挟む表示パネル(アルミ合金製)とトップカバー(マグネシウム合金製)に強度を保たせることで、薄型化を実現した液晶モニタ部
  • マグネシウム製フレームをアルミ合金製キャビネットで挟み込むボックスラーメン構造の本体(キーボード側)
  • 液晶モニタを開くとキートップが自動的に持ち上がり、3mmのストロークを実現する「ポップアップキーボード」

などの新技術を結集させ、本体サイズ&重量が282(W)×232(D)×16.6~19.6(H)mm/約1.31kgを実現したという。

PC-MT1-H1/H1S
横から見ると、このように液晶モニタを開いたときだけキートップが1mmほど浮き上がる。ヒンジに近い部分がもっとも厚いが、それでも2cmを切る薄さだ。

 なお、H1Sは「Office XP」をプリインストールしたアプリケーションモデルで、H1とスペックは同一。
 価格はオープンプライスで、予想実売価格はPC-MT1-H1が20万円前後、H1Sが22万円前後と見られる。

PC-SX1-H1
PC-MT1-H1/H1Sと並行して設計された、もうひとつモバイルノート「PC-SX1-H1」。SDカードとスマートメディアの2スロットを持つミニノートだ。
 PC-SX1-H1も、MT1と同じ開発チームの手によるもの。こちらは重量が1.43kgとMT1より増したもののサイズは251(W)×205(D)×23.7~40(H)mmで底面積は約22%小さく、液晶モニタは10.4インチのXGAフルカラー表示を採用する。CPUにCrusoe TM5600-600MHzを採用し、バッテリ駆動時間は標準バッテリで約5時間(バッテリ駆動時はCPUクロック300MHzで同社が測定)、アドオンバッテリを追加することにより最大10時間の動作が可能になる。
 メモリ128MB、HDD 20GBで、FDDとCD-ROMドライブはオプション。56kbpsモデムとLAN機能、PCカードスロット(TypeII、CardBus対応)を標準搭載するのはMT1と同様だが、CFカードスロットは搭載せず、代わりにSDカードスロットとスマートメディアスロットを各1基搭載する。なお、PC-SX1-H1にはOffice XPプリインストールモデルは用意されない。
 価格はオープンプライス。予想実売価格は18万円前後。


シャープの2001年夏モデル サブノート3モデル
製品名 PC-MT1-H1/H1S PC-SX1-H1
CPU Mobile PentiumIII-500MHz(ULV) Crusoe TM5600-600MHz
メモリ(最大) 128MB(128MB) 128MB(256MB)
液晶 12.1インチ低反射ブラックTFT 10.4インチTFT
解像度 1024×768ドット/フルカラー
ビデオ RAGE Mobility-M(4MB)
HDD 20GB
ドライブ オプション
OS Windows Me
オフィスアプリ Office XP(H1S) Office XP
発売時期 6月23日 6月30日

 同時に発表されたA4ノート2製品4モデルは、従来モデルからのマイナーチェンジとなる。

PC-MJ760C
今回発表されたA4ノートは、すべてOffice XPをプリインストール。また、インターネット検索や操作ナビゲーションをキーボードと音声入力で行える、シャープのマスコットキャラ的ソフト「リッキーくん」がV2.0にバージョンアップされた。エンロールなしでも利用可能になるなど、使い勝手の向上が主な変更点だ。写真はコンボドライブ内蔵の「PC-MJ760C」。
 「PC-MJ760C/MJ750R/MR750M」は、FDDと光ディスクドライブを内蔵するオールインワンノート。いずれもチップセットにSiS630を採用、チップセット内蔵のビデオ機能を使用し、ノートPCながらデスクトップ向けCPUを搭載している。  PentiumIII-850MHz搭載の最上位モデルPC-760Cは、CD-RW&DVD(R8倍速/RW4倍速/DVD8倍速/CD24倍速)のコンボドライブを搭載。メモリ128MB(最大256MB)、HDD 20GB、56kbpsモデムとLAN機能、TypeII×2のPCカードスロット(CardBus対応)を内蔵する。
 Celeron-733MHz搭載のPC-MJ750RとPC-MJ750Mはメモリ64MB搭載(最大192MB)で、MJ750RがCD-RWドライブ(R8倍速/RW4倍速/CD24倍速)、MJ750MがCD-ROMドライブ(24倍速)を内蔵する以外、スペックはMJ760Cと同一。ただし、本体重量はMJ760Cが約3.7kg、MJ750R/MJ750Mが約3.6kgとなっている。
 価格はオープンプライス。予想実売価格はPC-MJ760Cが25万円前後、MJ750Rが20万円前後、MR750Mが18万円前後と見られる。



PC-XJ820R
CD-RWドライブ内蔵で1400×1050ドット/フルカラーのSXGA+表示可能なA4スリムノート「PC-XJ820R」。A4ノートながら、高さ33mm&重量2.6kgなので部屋間の運搬もさほど苦にならないだろう。
 「PC-XJ820R」は、CD-RWドライブ(R8倍速/RW4倍速/CD24倍速)を内蔵し、1400×1050ドット/フルカラー表示が可能な14.1インチワンダーピクス&低反射ブラックTFT液晶を搭載するスリムA4ノート。CPUにMobile PentiumIII-800MHz、ビデオチップにRAGE Mobility-M1(ビデオメモリ8MB内蔵)を採用する。FDDはオプションで、メモリ128MB、HDD 20GB、56kbpsモデムとLAN機能を搭載。標準でCD-RWドライブを装着している拡張ベイは、本体の電源を切らなくとも脱着が可能なホットスワップ対応で、オプションの拡張バッテリを内蔵すれば最大4.8時間(標準バッテリでは2.8時間)のバッテリ駆動が可能となる。
 価格はオープンプライスで、予想実売価格は27万円前後。

 なお、今日発表された全製品(モバイルノート、A4ノート)は「Windows XP有償アップグレードキャンペーン」の対象機種となり、Windows XP発売後に7000円でアップグレード可能になる。


シャープの2001年夏モデル A4ノート4モデル
製品名 PC-MJ760C PC-MJ750R PC-MR750M PC-XJ820R
CPU PentiumIII-850MHz Celeron-733MHz Celeron-733MHz Mobile PentiumIII-800MHz
メモリ
(最大)
128MB(256MB) 64MB(192MB) 64MB(192MB) 128MB(256MB)
液晶 14.1インチ低反射ブラックTFT 14.1インチワンダーピクス&低反射ブラックTFT
解像度 1024×768ドット/26万色 1400×1050ドット/
フルカラー
ビデオ SiS630 RAGE Mobility-M1
HDD 20GB
ドライブ CD-RW&DVD CD-RW CD-ROM CD-RW
サイズ 310(W)×265.4(D)×40.2~45(H)mm 309(W)×252(D)×33.3(H)mm
重量 約3.7kg 約3.6kg 約2.6kg
OS Windows Me
オフィス
アプリ
Office XP
発売時期 5月25日 6月23日

 なお、発表会場ではPC-MT1-H1/H1Sのメイン基板やボックスラーメン構造がわかる分解モデルなどが出展されていた。本製品が最初に一般公開されるのは、5月22日から東京ビックサイトで開催される「ビジネスショウ」になるとのこと。

メイン基板
「PC-MT1-H1/H1S」のメイン基板。中央にIntelのノート用チップセット「440MX-100」が鎮座し、その上にRAGE Mobilityが1/5ほど見える。チップセットの左にある、ヒートパイプとファンで放熱処理されているのがCPUだ。

分解モデル「PC-MT1-H1/H1S」の構造を示した分解モデル。写真ではわかりにくいかもしれないが、キーボードの後ろに“肋骨のような”マグネシウム合金製のフレームがあり、これで上のメイン基板を固定している。なお、本体(キーボード)側のキャビネットは、金属素材に染色処理しているので、持ち歩いて使い続けても塗装が剥げて悲しい思いをすることはないとのこと。これもユーザーの声を反映したものだろう。

メイン基板
「PC-SX1-H1」は、PC-MT1-H1/H1Sよりもアクティブな使用(多少乱暴な扱い方?)をあらかじめ考慮し、四隅にプロテクターを装備している。左側面にはウィングジャック式のモデム端子とLAN端子、PCカードスロットが並ぶ。

右側面
PC-SX1-H1の右側面。RGB端子とUSB×2が配置されている。キーボード奥のインジケータは、バッテリの残量を4段階で示すもので、電源オフの状態でも確認できる。

キーボード
PC-SX1-H1のキーボード。アルファベットは等幅17mmピッチだが、右側の記号は一部狭くなっている。ちなみに、PC-MT1-H1/H1Sのほうはすべて18mmピッチだ。

シャープ(株)Mebiusシリーズ情報サイト
問い合わせ先 コンシューマセンター 043-297-4649/06-6621-4649

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