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テンプスタッフ、インテルと協力しLinux/Javaエンジニア養成会社を設立

2001年05月10日 18時38分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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人材総合サービス会社のテンプスタッフ(株)は10日、ITエンジニア養成のための子会社“エクスト株式会社”を設立、インテル(株)、(株)イーシー・ワン、(株)テンアートニ、ファモティク(株)と協力して、Linux/Javaエンジニアを養成し、企業に最適な人材を提供する事業を6月1日より開始すると発表した。

篠原代表取締役
テンプスタッフ代表取締役兼エクスト代表取締役の篠原氏

エクストは、テンプスタッフに登録しており、アプリケーション開発の経験が2年以上ある人、もしくはITスクールなどでLinuxやJavaを勉強したことのある人を対象に、独自の選考試験を実施する。試験合格者のみがエクストのトレーニングを受けられる。未経験者は対象外となっている。

トレーニングは、LinuxとJavaにフォーカスした内容となっており、最初に集合教育を2ヵ月間行なう。集合教育で、LinuxおよびJavaの基礎、SQLの基礎/応用、Javaの応用(J2EEのAPI、XML/XSL、EJB、FTK/WATS、フレームワーク演習など)を学んだ後、スキル評価を実施、インテルアーキテクチャー(IA)ベースのウェブアプリケーション開発プロジェクトに参加させてOJT(実際の業務に携わりながらの研修)を3~6ヵ月間実施する。その後、IAベースのLinux/Javaエンジニアを要望している各企業に派遣就業させる仕組みとなっている。派遣就業後も、定期的にエクストで最新技術の再教育および情報交換を実施するという。トレーニング受講者には、研修中は月額15万円、研修後派遣された場合は月額30~40万円の給与が支給されるという。

エクストのトレーニング体制において、インテルはマーケティング支援と教育スキームの指導、技術支援、OJT受け入れを行なう。イーシー・ワンはJava教育支援とフレームワークベースの教育、Javaスキル評価を担当。テンアートニはLinux教育支援とLinux技術サポート、Linuxスキル評価を担当。ファモティクはJava教育支援とフレームワークベースの教育、Javaスキル評価を担当。またテンプスタッフがマーケティング支援とプロモーション協力を行なう。

テンプスタッフは、現在ウェブアプリケーションサーバー市場が拡大し、LinuxやJavaによるアプリケーションを開発できるエンジニアのニーズが高まっているのに対し、人材が不足しているため、エンジニア育成の場としてエクストを設立したという。

エクストは、CやC++、Visual BasicなどJava以外の開発言語を2年程度経験しているエンジニアのキャリアアップ、および流通や金融業務経験者の転職支援、外国人エンジニアの育成を目的としてトレーニングを実施、エンジニアのスキルをJ2SEレベルから、JSP/Servletレベル、EJBレベルへと向上させ、実務経験があり即戦力となるウェブアプリケーション開発エンジニアを企業に供給するとしている。

エクストは5月1日設立、資本金は9000万円で、出資会社はテンプスタッフ(90%)と(株)大塚商会(10%)。なお大塚商会は出資をするのみで、トレーニング体制そのものには関わっていないという。代表取締役はテンプスタッフ代表取締役の篠原欣子氏が兼任する。6月1日にテンプスタッフの登録を開始、8月よりトレーニングをスタートさせる。エクストは、2002年3月までに80~100名のエンジニアを輩出したいとしている。

本日都内で行なわれた発表会で篠原氏は、「近年企業のニーズが多様化しており、IT技術関係のニーズが特に高い。テンプスタッフは10年前からIT事業部を作って企業の要望に応えてきたが、ここ数年で需要が急増し技術者が不足している。そのため、ITエンジニアの教育とトレーニングを行なうための会社であるエクストを立ち上げる。エクストは、テンプスタッフの子会社の中でも最も力を入れる会社。日本の経済活性化のお役に立てるのでは」としている。

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