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米AMD、AthlonとDuron価格改定――Pentium 4値下げに対抗

2001年05月07日 17時18分更新

文● 編集部 佐々木千之

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米AMD社は5日付(米国時間)で、デスクトップパソコン用CPUの価格を引き下げた。値下げ率はAthlonが18~28%、Duronが10~11%で高クロック製品ほど値引率が大きい。3月22日に発表したAthlon-1.33GHzは約28%下げ、253ドル(約3万800円)となった。秋葉原のパソコンショップではすでに連休中の1日に、この改訂を受けた形で販売しており、Athlon-1.33GHzが3万円以下で売られている。

Athlon(現行のThunderbirdコアの製品)
Athlon(現行のThunderbirdコアの製品)

この価格改定は、米インテル社が4月29日に行なったPentium 4の大幅な価格引き下げの対抗措置と見られる。インテルは価格改定に先立つ4月23日に発表したPentium 4-1.70GHzを352ドル(約4万2800円)と、Athlon-1.33GHzの350ドル(約4万2600円)にぶつけてきたが、AMDは今回の価格改定で約100ドルの価格差を持たせたことになる。

AMDでは2001年第2四半期中にAthlon-1.4GHzを投入するほか、第3四半期には“Palomino(パロミノ)”版Athlon(※1)、2002年前半には0.13μmプロセスとなる“Thoroughbred(サラブレッド)”版Athlon(※2)、さらに2002年後半にはSOI技術(※3)を使用した“Barton(バートン)”版Athlon(※4)と、半期ごとに新しいコアをリリースするというロードマップを明らかにしている。

※1 Palomino:現行のAthlonコアである“Thunderbird(サンダーバード)”と同じ0.18μmプロセス技術で製造し、128KBの1次キャッシュと256KBの2次キャッシュ(いずれもコアと同速度。Thunderbirdも同様)、を備える。詳細についてはまだ明らかにしていないが、Thunderbirdよりも小さなダイサイズで、より低いコア電圧、高速な動作クロックになるとしている。電力管理機能を備えたモバイル向けと、デスクトップ向けの2種類があり、モバイル向けPalominoは2001年第2四半期中にリリース予定。

※2 Thoroughbred:0.13μmプロセス技術で製造するPalominoの次世代コア。2002年前半に登場予定。

※3 SOI(Silicon on Insulator):半導体形成時に、まずシリコンウエハーの上に薄く絶縁膜を置き、その上に半導体を形成することで、半導体部分とシリコン部分の間に小さなコンデンサーができてしまうのを防ぎ、高速・低消費電力化を実現する技術。

※4 Barton:0.13μmプロセスと、SOI技術を採用するThoroughbredのさらに次世代のコア。2002年後半に登場予定。最後のAthlonとなる見込み。

Athlon (FSB266MHz)
クロック 旧価格(4月2日) 新価格(5月5日) 値下げ率
1.33GHz 350ドル 253ドル(約3万800円) 28%
1.2GHz 294ドル 219ドル(約2万6700円) 26%
1.133GHz 265ドル 197ドル(約2万4000円) 26%
1GHz 224ドル 176ドル(約2万1400円) 21%
Athlon (FSB200MHz)
クロック 旧価格(4月2日) 新価格(5月5日) 値下げ率
1.3GHz 318ドル 230ドル(約2万8000円) 28%
1.2GHz 268ドル 199ドル(約2万4200円) 26%
1.1GHz 240ドル 179ドル(約2万1800円) 25%
1GHz 204ドル 160ドル(約1万9500円) 22%
950MHz 182ドル 149ドル(約1万8100円) 18%
900MHz 172ドル 140ドル(約1万7000円) 19%
Duron
クロック 旧価格(4月2日) 新価格(5月5日) 値下げ率
900MHz 129ドル 115ドル(約1万4000円) 11%
850MHz 111ドル 99ドル(約1万2000円) 11%
800MHz 90ドル 81ドル(約9900円) 10%

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