このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

マイクロソフト、Windows XP 日本語版β2を披露

2001年04月27日 21時54分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

テクニカルセミナーでは、Windows XP 日本語版β2を使用したデモンストレーションが行なわれた。

Windows XPは、複数ユーザーで1台のPCを共有できるようになっており、ログオン画面ではそれぞれのユーザーアカウント名とともに、ユーザーごとのログオン状態や実行プログラム数、未読メール数が表示されるようになっている。

スタートメニューは、上部にログオンユーザー名が表示される。また左上にインターネット(Internet Explorer)と電子メール(Outlook Express)が固定表示、その下に最近起動したアプリケーションが表示される。この固定表示部に、自分がよく利用するショートカットアイコンをドラッグすると、そのアイコンも固定表示されるようになる。スタートメニュー右上はマイドキュメントやマイピクチャなどのマイフォルダ類、右下はコントロールパネルや検索といった従来からのスタートメニューが並ぶ。

スタートメニュー画面
Windows XPのスタートメニュー画面

また、デスクトップを定期的に整理する“デスクトップのクリーンナップ”が用意されている。これはデスクトップ上にあるファイルなどのアイコンを60日ごとに自動整理するもので、長期にわたってアクセスしていないアイコンを“オールドアイコンズ”というフォルダ内に移動させる機能。

さらに、タスクバーの自動グループ化も行なう。1つのアプリケーションで複数のウインドウを開く場合があるが、一定の数以上のタスクバーが開くと、アプリケーションごとにタスクバーのアイテムを自動でグループ化するというもの。

コントロールパネルもアイコンをカテゴリー分けして表示するようになった。またエクスプローラはフォルダの内容に応じてタスク内容が切り替わる。例えば音楽ファイルであればタスク内容が“すべて再生”、画像ファイルなら“スライドショーを表示する”といった具合に変化するようになっている。

マイコンピュータフォルダは、上部に共有ドキュメントへのアクセスを表示、次にディスクドライブのアイコンを表示するなど、ドキュメントと機器が明確に分けられている。マイドキュメントフォルダは、ファイルの種類やサイズ、更新日時などによってグループ化して表示可能。

マイドキュメント画面
マイドキュメントの画面
マイコンピュータ画面
マイコンピュータの画面。CDドライブ、DVD/CD-RWドライブなど、ドライブの種類も表示できる
クラシック画面
タスクバーやスタートメニューはプロパティ設定が可能。ユーザーインターフェースが変わるのがいやというユーザー向けに、従来のクラシカルなユーザーインターフェースも用意されている

外出先から会社のデスクトップ環境にアクセスできるリモートデスクトップ接続機能は、既存のTerminal Service機能をバージョンアップしたもの。接続元のWindows XP PCからコンソール操作コマンドを接続先のWindows XP PCに送信すると、そのコマンドが接続先PCで処理され、処理画面のビットマップを接続元PCに送信する仕組み。Terminal Serviceがネットワーク上のサーバーにアクセスしサーバー内のアプリケーションを共有できるのに対し、リモートデスクトップ接続機能はクライアントにアクセスしてコンソール操作が可能。接続先の画面を、640×480ドット以上~接続先デバイスの最大解像度まで表示でき、さらに16色からフルカラーまでサポートする。

Windowsは従来よりメディアを検出してCD-ROMの自動実行などが可能だったが、Windows XPはCD-Rやフラッシュメモリーカードなどのファイルも検出し、画像ファイルであれば画像ビューアーを、音楽ファイルであればプレーヤーを自動的に起動する。

また、複数のネットワークを橋渡しするネットワークブリッジ機能も搭載する。あるネットワークアイコンをクリックしブリッジの作成メニューを選択すると、ネットワークブリッジという新たなアイコンが表示され、ネットワークの橋渡しが可能となる。

ネットワークブリッジ画面
ネットワークブリッジの設定画面

デジタル画像ファイルを電子メールに添付する際、最適なサイズに自動変換する機能も用意されているが、この最適化設定はサイズと圧縮率を変更できるようになっている。Windows Media Player 8は、DVDビデオの再生や、CDジャケットのダウンロードが可能。MP3でのリッピングも行なえるようになっている。マイミュージックフォルダは、アーティストやアルバムなど音楽ファイルのプロパティを表示、CDジャケット画像をプレビューに使用できる。またタスクメニューの“すべて再生”で、選択したファイルすべてを再生可能。

サポート機能として、Windows XP上で動作しないソフトに対し、アプリケーション互換モードを適用できる。Windows 95/98/NT4.0 SP5/2000の互換モードが用意されており、使用したいアプリケーションと互換モードを選択すると、その互換モードでアプリケーションを実行できる。インターネット接続ファイアーウォールは、NATからのコネクションフォロー情報を利用して、要求していないコネクションを拒絶するもので、該当するチェックボックスをチェックするだけでサーバー指定が行なえる。

また、XP Professionalでのみ提供する機能として、ActiveDirectoryやIntelli Mirrorのサポート、ファイルやフォルダレベルでのアクセス権設定、暗号化ファイルシステムなどがある。暗号化ファイルシステムでは、アクセス可能なユーザーの証明書を追加できるようになった。一方、Windows Meではサポートしていたデュアルディスプレー機能は、XP Home Editionではサポートしないという。

本日の説明会でWindows XPのマーケティング概要を紹介した同社製品マーケティング本部Windows製品部部長の御代茂樹氏は、「ユーザーの満足度を向上させなければならない。現行のWindowsユーザーがXPに移行する際、容易にアップグレードできるようにする。また使い勝手と信頼性を向上させる。さらに、日本はデジタル機器の普及が進んでいるため、これらの機器とのコラボレーションも用意に行なえるようにする。PCは何かを作り出すための道具であり、デジタル機器をより楽しめるような地位でありたい」としている。

MS御代氏
製品マーケティング本部Windows製品部部長の御代茂樹氏

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン