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CAMEDIA C-700 Ultra Zoom

CAMEDIA C-700 Ultra Zoom

2001年04月24日 19時06分更新

文● 行正

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CAMEDIA C-700 Ultra Zoom

オリンパス光学工業

7万5000円

「CAMEDIA C-700 Ultra Zoom」は、コンパクトなボディに光学10倍ズームレンズを搭載した211万画素デジタルカメラだ。高機能ながら、初心者でも簡単に扱えるような操作性の工夫もなされている。

高い機能を盛り込んだ簡単操作デジタルカメラ

電源を投入すると沈胴レンズが伸び、いかにもズーム機らしいフォルムとなる。伸びた部分のレンズが若干ぐらつくのが気になった。

 CAMEDIA C-700 Ultra Zoom(以下C-700)は、本体サイズが107.5(W)×77.5(D)×76(H)mmと、同社の「CAMEDIA C-3040 ZOOM」と比べて、全長こそ約8mm長くなっているものの全幅では約2mm、全高では0.4mm小さくなっているというコンパクトな本体サイズながら、光学10倍ズーム(35mmフィルムカメラ換算:38~380mm)という望遠レンズを搭載するのが最大の特徴だ。ただし、同社の「E-100RS」や「C-2100 Ultra Zoom」、キヤノンの「PowerShot 90IS」などのような光学式手ぶれ補正機能は搭載していない。
 手ぶれ補正なしの10倍ズームともなれば、望遠側では手ぶれがひどくて使いものにならないようなイメージを受ける。これに対し、C-700では最高ISO800相当までCCD感度を上げることによってシャッター速度を高速化し、手ぶれによる失敗を減少するようにしている。



レンズ径は大きく見えるが、実際にはひとまわり小さく、周囲はズーム駆動用の鏡胴が占める。とはいえ望遠側でF3.5と、このクラスのレンズとしては比較的明るい。

 撮影解像度は1600×1200ドット、1280×960ドット、1024×768ドット、640×480ドットの4種類で、出力データはJPEGおよびTIFF(無圧縮)を採用する。撮影モードとしては、最高1.5コマ/秒の連写モードや動画(320×240ドットで最大約15秒、160×120ドットで最大約62秒)などがある。また、CFカード書き込み中でも1枚のみなら撮影が可能で、撮影解像度にもよるが約1~2秒間隔で撮影できる「速写」機能も搭載している。なお、動画撮影時にはズーミングができないほか、連写モード時にはフォーカスロックされ、1ショット単位でオートフォーカスする「AF連写」は連写速度が落ちるなど、E-100RSと同様な制限もある。



少々小さめ(1.5インチ)なのが物足りなく感じる液晶モニタだが、発色や表示は問題ない。カーソル中央のMENU呼び出し/OKボタンの操作性は良好だ。

 本体デザインは同社のC-2000/3000シリーズに似た箱型ボディに沈胴レンズを搭載したデザインを採用する。ただし、似ているのはフォルム程度であり、上部の液晶表示が省略され、代わりにポップアップ式フラッシュを搭載したり、モードダイヤルが大型化されて背面のスイッチ類のレイアウトが変更、光学ファインダではなく液晶ビューファインダを搭載しているなど、C-2000/3000シリーズとはかなり異なる製品となっている。

 本体はコンパクトとはいえ、77.5mmの奥行きのうちボディ前面から約30mm出っ張っている鏡胴部はさすがにかさばるうえ、電源を入れるとレンズが伸びて、使用時は奥行きは約105mm程度になる。ただし太い鏡胴を左手を掴むように握るとホールドしやすく、望遠側での撮影における手ぶれの防止には役立つだろう。なお、鏡胴部の周囲にあるリングはフォーカスリングのように見えるが、単なる滑り止めだ。



CAMEDIA C-2000/3000シリーズ的なフォルムだが、上面に液晶を持たないのと、大きめのモードダイヤルが目を惹く。

 操作性に関して、いくつか注目すべきところがある。まずは上面のモードダイヤルだが、モードは「AUTO(フルオート)」「ポートレート」「スポーツ」「記念撮影」「プログラム」「A/S/M」」「動画」が選択できる。A/S/M、つまり絞り優先/シャッター速度優先/マニュアルのいずれのモードを選ぶかはメニュー内で選択し、各モードにおける個々の設定は、液晶モニタや液晶ビューファインダの表示を見ながらカーソルキーで設定する。どちらかと言えば初心者向けという製品なのでシーンセレクト(ポートレートやスポーツ)が優先されたのだろうが、多少細かな設定をしたいときには少々じれったく感じるのは確かだ。
 ただし、カスタムボタンという機能が用意されており、多少操作に慣れたユーザーには便利に使えるだろう。これは、背面中央部にある「AEL」ボタン(標準ではAEロック)をISO感度変更やA/S/Mの変更、スローシンクロモードなどに機能変更できるものだ。AEロックも比較的使う機能なので、機能のリプレイスには悩むところだが、多用する撮影シーンに合わせて選べば、それなりに重宝する機能だ。

 メニューに関しても、従来の同社のデジタルカメラから大きく変わっている。C-2000/3000やE-100RSなどの機種では、メニュー項目が箇条書き的に羅列されたのに対し、C-700では現在のモードに応じて使用頻度の高い項目が十字型に表示され、カーソルの上下左右によってワンタッチで選択できる。撮影時であれば「画質選択」や「ホワイトバランス」、「ISO感度」が、再生時は「自動再生」や「(画像の)情報表示」がすばやく選択できる。いずれのモードでもすべての設定が可能な詳細メニュー表示への入り口となる「モードメニュー」という項目も用意されているので、細かな設定も行えるようになっている。



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