(株)ソフトボートは18日、CD-ROM・DVD-ROM仮想化ユーティリティー『CDコマンダー』とディスクドライブ統合ユーティリティー『DriveWorks』を発表した。『CDコマンダー』は6月15日発売で価格は8500円、『DriveWorks』は5月25日発売で価格は1万2800円となっている。
ソフトボートの新しいロゴ |
新製品発表に先立って、同社が創業20周年を機に制作した新しいシンボルマークが披露された。同社代表取締役社長の馬渕恒夫氏は「事業軸を、コンシューマー市場、インターネット関連市場、組み込み市場に集中していく」と、経営資源を集中することを明らかにした。
『CDコマンダー』は、米V Communications(ヴィ・コミュニケーションズ)社が開発した、CD-ROM・DVD-ROMの内容をハードディスクに圧縮コピーして仮想ドライブとするユーティリティー。日本語化はソフトボートが行なっており、また日本向けの製品は、両社で共同して開発中だという。
『CDコマンダー』 |
音楽CDやアプリケーションのCD-ROMをハードディスクにコピーすることで、CD-ROMを持ち歩く必要がなくなる。同社では、特にCD-ROMドライブが外付けのノートパソコンなどで、利便性が増すとしている。最大で(※1)23基の仮想ドライブを作成でき、アクセススピードは約200倍速に相当する。圧縮率は最大で50%程度だが、DVD-ROMのMPEG-2ファイルなどは、ほとんど圧縮できないとしている。
※1 アルファベット26文字のうち、通常ABCの3文字はドライブ名として使用されているため、残り23文字分のドライブが最大で作成可能。ただし、パーティションを多く作成していたり、ドライブを多数搭載している場合は、作成可能な仮想ドライブの数は減少する。『CDコマンダー』マネージャ。実際のCD-ROMはこのように見える |
データの読み出し。これは音楽CDの1トラックをコピーしているところ |
製品パッケージには、『RealPlayer 8 Basic』、『RealJukebox 2 Basic』、『Windows Media Player 7』を同梱している。サポートしているCD-ROM/DVD-ROMの種類は、CD-ROM、CD-DA、Video CD、マルチセッションCD、Mixed CD、DVD-ROM(データのみ)、CD Extra、Photo CD。対応機種はPC/AT互換機とPC98-NX。対応OSはWindows 95/98/Me/NT/2000。なお、Windows XPにも対応しているという。
『DriveWorks』も、ヴィ・コミュニケーションズが開発した、ディスクドライブ統合ユーティリティー。機能ごとに複数のパッケージとなっていたハードディスク管理ユーティリティーを、1つにまとめることで、操作体系が統一化され、コストパフォーマンスも向上したという
『DriveWorks』 |
同製品は5つの機能によって、構成されている。
- “イメージ コマンダー”
- ドライブ単位、パーティション単位で、ハードディスク上のイメージをバックアップ、復元できる。領域をマウスで選択し、ウィザードに従って作業するだけで、バックアップが行なえる
- 対応OSはWindows 3.x/95/98/98SE/Me/NT/2000、MS-DOS、Linux、OS/2、Solaris、NetWareなど。対応ファイルシステムはFAT16/32、NTFS、HPFS、Linux Ext2/Swap、UNIX、NetWare、OS/2など
- “コピー コマンダー”
- ハードディスクの内容を、丸ごと別のハードディスクへコピーすることが可能。未使用のセクタの処理をスキップすることで、高速コピーが行なえる。コピー先のハードディスク容量に合わせて、パーティションのサイズを自動的に変更可能
- 対応OSはWindows 3.x/95/98/98SE/Me/NT/2000、MS-DOS、Linux、OS/2、など。対応ファイルシステムはFAT16/32、NTFS、HPFS、Linux Ext2/Swapなど
- “パーティション コマンダー”
- データを削除せずに、パーティションの移動やコピー、サイズ変更などが行なえる。パーティションの作成、削除、NTFSからFATへの変換も可能
- 対応ファイルシステムはFAT16/32、NTFS、HPFS、Linux Ext2/Swap、UNIXなど
- “セキュア イレイス”
- 通常の消去、フォーマットでは、実際にはドライブ上にデータが残っている。それらを完全に消去できる。ドライブのすべてのセクタに1や0、ランダムなパターンなどを書き込むことで、データを消滅させる。消去の方法を選択することも可能
- “オートセーブ”
- 指定したファイルやフォルダーを常時監視し、ユーザーがファイルの新規作成や変更などを行なった際、自動的にバックアップする
- 対応OSはWindows 98/98SE/Me/NT4.0/2000
『DriveWorks』起動時。スタートボタンまでついて、まるでWindowsのようだが、同社独自のもの |
“イメージ コマンダー”表示されたパーティションをマウスでクリックする |
『DriveWorks』の対応機種は、PC/AT互換機とPC98-NX。フロッピーディスクドライブあるいはCD-ROMからの起動が可能。ハードディスクにインストールする場合の対応OSは、Windows 95/98/98SE/MeとMS-DOSとなる。スタートボタンやタスクバーなどがあって、一見するとWindowsのようなユーザーインターフェースだが、これは同社独自のものだという。