日立製作所は、Midori LinuxとCrusoeプロセッサを搭載したインターネットアプライアンス「FLORA-ie 55mi」に、無線LAN内蔵タイプを加え、4月18日から発売する。
FLORAie55mi |
この製品は、昨年12月に発売した「FLORA-ie 55mi」に、IEEE 802.11b準拠の11Mbps無線LANシステムを内蔵している。そのため、オフィスや家庭内でも配線を気にすることなくインターネットを利用できる“イン・ハウス・モバイル”として、ISP、インターネット証券や銀行といった業務が想定される。また、防塵・防滴に対応しているため、建設現場や家庭のキッチン、学校でのインターネット授業端末などとしても使用可能だという。
また、この製品はカスタムメイドに対応しているため、使用目的にあわせて、無線LANをモデムやPHSといった通信機器に置き換えることも可能だ。ソフトウェアについても、基本的にはOSとなるMidori Linuxのほかに
- Netscape4.76(Webブラウザ)
- Sylpheed(メーラ)
- canna(日本語変換)
- glib/gtk(GUIライブラリ)
- Sawfish(Window Manager)
がバンドルされるが、ほかにもメモ帳や電卓などのアプリケーションの追加といった「カスタマイズサービス」や、電子メールソフトやブラウザの設定、インストール代行などを行なう「プレセッティングサービス」なども用意されている。
バッテリー駆動時間は最大で7時間。これは、OSとなるMidori LinuxがCFカード上に圧縮搭載されているために、ディスクドライブを装備しておらず、また低消費電力のCrusoeプロセッサを搭載するためだという。
本製品はカスタムメイドのため、公式な価格は設定されていないが、1~500台までなら、1台あたり15万2800円という参考価格が提示されている。また、実際に出荷を開始する時期は5月上旬になるということだ。
ハードウェアのスペックは以下の通り。
- CPU:TM3200-400MHz
- メモリ:64MB SDRAM/最大192MB(ただし、システムで16MB使用)
- CF:64MB(ユーザー書き込み可能領域は18MB)/最大128MB
- PCカードスロットTypeII×1USB×2
- 内蔵無線LAN、バッテリー(S:最大3時間使用可能)
- 感圧式タッチパネル&ペン
- ディスプレイ:10.4型TFT(800×600ドット)