ジャケットで拡張性は万全
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CF拡張パックを装着した状態で真上から見たところ。銀色の本体と黒いジャケット(CFのコネクタが見える)の厚みの差がよくわかる。 |
本体を手にとってみると、ジャケットのおかげでPDAとしては多少大きく感じられる。実際、CF拡張パック付きで27mmという厚みは、同じCF TypeIIスロットを持つ「hp jornada 525」が16mmに収まっているのに比べれば確かにぶ厚い。ただし、ジャケットを取った本体のみでは15.9mmと、jornada 525よりも薄く、「CLIE PEG-N700C」の16.8mmと大差ない薄型PDAとなる(ちなみにPCカード拡張パックとのセットでは厚み34mmとなる)。
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オプションのスロットなしジャケット。3色セットで販売される。 |
ジャケットがない状態だとボディが若干滑りやすいため、持ち歩きの際にはスロットなしのジャケット(オプション)が欲しくなる。こちらは装着しても数mm程度(詳細な数値はカタログ上にない)厚みが増すだけだ。オプションとしてのジャケットは3色(エメラルドグリーン/サファイヤブルー/ルビーレッド、もしくはアメジストパープル/アンバーオレンジ/スモーキークオーツ)セットで4300円なので、その日の気分でジャケットを変えるという楽しみもあるだろう。
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CF拡張パックを装着し、P-in Comp@ctを挿入したところ。持ち運べるWeb端末として利用するのに最適だ。 |
NTTドコモのP-in Comp@ctに続いてDDIポケットもC@rdH"を発売するなど、CFカードでの通信環境は整ってきており、英語版ではオプションのCFカード拡張パックを標準とした日本語版の意図もうなずける。とはいえ、本体だけなら比較的スリムなPDAであるという点も見逃せない。もちろん通信など拡張性を活かした使い方をするには拡張パックは必須だが、普段はカバンの中に入れておき、必要に応じてドッキングさせることができるのが最大の利点だ。
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ソニーの「CLIE PEG-N700C」(手前)と並べてみた。CF拡張パックを装着した状態ではさすがにぶ厚く見える。 |
動作に関しても、Pocket PCマシンとしてはパワフルなCPU(StrongARM-209MHz)を積んでいるだけあってアプリケーションの起動や手書き文字認識、MP3再生までスムーズに利用できるのはうれしい。CFスロット付きジャケットによるPHS通信(=モバイルインターネット環境)がもっぱら注目されてだけでなく、大容量CFメモリを装着してメモリオーディオプレーヤとして使ったり、GPSや無線LANなど、豊富なカード類を活用できるはずだ。
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ジャケットを取り外した状態では、CLIE PEG-N700C(左)と比べても同程度の厚みとなる。もちろんこの状態でもCLIEにはメモリースティックスロットという拡張性が残されているわけだが、iPAQがとりたてて大きいPDAでないことがわかる。 |
なお、コンパックではサードパーティによるジャケット製品の開発に関しては積極的に情報を公開しており、物理的な設計図面、電気的仕様、APIなどの技術情報を無償(CD-ROM送付代20ドルが必要)で提供している。
エンドユーザーにとっては直接関係ないかも知れないが、今後さまざまな拡張パックが登場する可能性も高く、すでに海外ではPCカードTypeII×2(!)スロットの巨大なジャケットやシルバーメタリックなCFジャケットなど、個性的なサードパーティ製品が発表されており、非常に期待が持てる。
製品名 |
iPAQ Pocket PC H3630 |
CPU |
StrongARM-209MHz |
メモリ |
32MB |
モニタ |
240×320ドット/4096色反射型TFT |
拡張スロット |
CF拡張パック(CF TypeII) |
バッテリ |
リチウムポリマ充電池 |
駆動時間 |
約12時間駆動 |
インターフェイス |
USB(クレードル) |
本体サイズ |
83.5(W)×15.9(D)×130(H)mm |
重量 |
約180g |