沖データは同日、都内のホテルで記者発表会を開催した。
同社代表取締役社長兼CEOの河井正彦氏は「現在の経済状況において、顧客価値を創出し続けることで、ささやかながら経済の活性化に貢献したい。私たちにとっての顧客価値創出とは、ドキュメントのカラー化の進化に寄与することだ。プリンターもいずれ、テレビと同じようにカラーがあたりまえになる」
沖データ代表取締役社長兼CEO河井正彦氏 |
「カラーがあたりまえになるためには、さらなるスピード化、クオリティーの向上、価格がポイントだ。高機能化と低価格化で、リードしていきたい。すべてのプリンターがカラーになるまでの、果てしない仕事だ」とし、プリンターのカラー化に全力を傾けることを強調した。
同社グロ―バルマーケティングセンターの高橋弘明氏は「現在のカラーページプリンターの市場は、導入期から成長期にさしかかった位置にある」
カラーページプリンターのライフサイクル。現在は導入期から成長期に移行する段階 |
沖データ グロ―バルマーケティングセンター高橋弘明氏 |
「ほかの市場の例からもわかるが、いかに市場をブレイクさせるかが問題だ。現在リプレース時期にあるモノクロページプリンターの、購入時の価格をターゲットとして、カラーページプリンターの普及を図る」と、買い替え時期にあるモノクロページプリンターの購入時の価格で、カラーページプリンターを提供することで、広く普及を図る考えであることを明らかにした。
また高橋氏は「一般的な見方として、技術的な要素などから、1年半ぐらいで成長期に入るだろう」と、2003年ごろにはカラーページプリンターが広く普及し始めるとの予想を示した。
印刷スピード競争も
記者発表のあと、壇上では『MICROLINE3020cW』と、同クラスの他社製カラーページプリンターとで印刷のスピード競争が行なわれた。
壇上に並んだ4台の出場選手たち |
「よーい、ドン!」合図と共にプリントをはじめた機種もあれば、なかなか印刷し始めない機種もあった |
さて、結果はいかに? |
プレゼンテーションソフト『Power Point』で作成した、かなりファイルサイズの大きい資料12枚を、どのプリンターが最も速く印刷し終わるかで競われたこの競争、結果は『MICROLINE3020cW』の勝利に終わった。スペック上の印刷速度では『MICROLINE3020cW』を上回っている他社製品もあった。しかし、同社では、画像などが多く使われたサイズの大きなファイルを印刷するには処理速度も重要になり、それが勝因だとしている。
もっとも、同社の企画担当者によると「1分間に20枚というレベルを超えれば、ユーザーはほとんどストレスを感じない」ということで、必ずしもこのスピード勝負の結果が、販売競争の結果を占うものとはならない。