ただ、1年間であっという間に普及したIEEE802.1b対応無線LANだが、問題点もある。まずは理論値に比べ実行速度が遅いという点である。規格上は11Mbpsと謳っているがスループット(実行速度)は3~4Mbps程度だ。10BASE-Tの有線LANでは9Mbps近く出るし、100MbpsのEthernetと比べても価格的にはまだまだ高い。こうした点からすべて無線というのはやはり現実的ではなく、有線とうまく共存させるのが常套手段といえそうだ。
また、2.4GHzという帯域で利用される機器がほかにもあるため、同じ場所で利用すると電波干渉を起こしてしまうというデメリットも挙げられる。特にBluetoothとは、利用する帯域だけでなく場所も似通ってくるため、伝送速度の低下や通信のダウンなどが心配されている。