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今なら無線LANでここまでできる

ネットワーク総無線化への道

2001年05月17日 07時24分更新

文● NETWORK MAGAZINE編集部

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 さて十分普及した感のある無線LANだが、2001年はどんなワイヤレスが待っているのだろうか。

 まずは携帯電話とBluetoothである。ご存じのとおりBluetoothは1Mbpsの速度を実現する無線インターフェイスで、PCだけでなく携帯電話、家電やゲーム機など幅広いデバイスで搭載が見込まれている次世代無線通信の本命である。ドライバの自動ダウンロードやBluetoothデバイスの検索、使用用とのプロファイル化などを厳密な仕様の中に織り込み、「なんでも簡単につながる」ことを目指しているため、個人向け製品での爆発的な普及が見込まれている。

 実際2000年夏には製品もお目見えしてきたが、まだまだ無線LANと利用方法しか想定されていないため、「物珍しい」という域を出ていない。しかし、この夏にも、IMT-2000のサービス開始とともにBluetooth対応の携帯電話がお目見えすることになり、家電やPCとの連動などいよいよ本領を発揮しそうだ。

 次は次世代無線LANのIEEE802.11eである。これは速度や通信品質という点でIEEE802.11bに改良を加えたもので、アクセス制御にIEEE802.11bと異なったTDMA(Time Division Multiple Access)を採用することでスループットを向上させた規格である(Network Magazine2月号の「規格の玉手箱」参照)。現在、仕様策定中であるため製品化の見込みはたってないが、これを元にした「Whitecap」プロトコルによる製品はすでに製品化まで行なわれている。また、IEEE802.11aという5MHz帯の無線を使う規格もある。こちらは最大伝送速度が54Mbpsという、高速な無線LANが実現する。そのため、次世代の無線LANとして期待されている。ただし、日本では気象レーダーや地球探査衛星が同じ帯域を使用しており、共有は困難である旨が郵政省(現総務省)より発表されている。そのため、IEEE802.11a対応の屋外用製品の登場は当分先になると思われる。

 「ケーブルのない気軽さ」はやはり大きい。無線LAN製品の多様化、Bluetoothの登場、IMT-2000による次世代携帯電話サービスの開始など、今年もワイヤレスな年になることは確実であろう。



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