IPv6のヘッダ形式では、これまでのIPv4ヘッダ内における事実上不要な部分(フラグメントやチェックサム)を取り除き、重い処理を簡略化してルータでの処理を軽減する構造になっている。また、IPv6ヘッダでは、ヘッダ長が固定されいてるが、その代わりに先頭ヘッダの後に拡張ヘッダを付加することができることにより、将来的な機能追加に備えている(図1)。拡張ヘッダには、認証や暗号化などの機能や、モバイルIPを実現するための拡張などが盛り込まれており、IPv4のときには期待されながらも実現が難しかった要求を容易に実現できるようになっている。
図1 IPv4とIPv6のヘッダ形式の違い |