このページの本文へ

ターボリナックス、サーバーOS最新版『Turbolinux Server 6.5』を発売

2001年04月05日 15時42分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ターボリナックスジャパン(株)は5日、サーバーOSの新製品『Turbolinux Server 6.5』を発表した。20日発売で、価格は3万9800円。

Server 6.5パッケージ
『Turbolinux Server 6.5』のパッケージ

Turbolinux Server 6.5は、シングルバイナリーで日本語/英語/韓国語/繁体中文/簡体中文の5ヵ国語に対応しており、インストーラーや画面メッセージテキスト、言語入力などで各言語をサポート、また各言語で共通のラインタイムを提供する。

kernelは2.2.18を採用。現在最新kernelとして2.4がリリースされているが、同社は企業で利用する際の安定性と、2.4に対応するビジネスアプリケーションがまだ少ないことを考慮し、2.2.18を採用したとしている。複数ディスクのパーティションを論理的に1つのパーティションとして管理できる“Logical Volume Manager(LVM)”、ジャーナルファイルシステム(EXT3およびReiserFS)、Raw I/Oなどをサポートする。最大4GBまでのメモリーを使用でき、2GB以上の大容量ファイルにも対応している。また、カーネルパラメーター値を変更できるKparamを搭載する。

セキュリティー機能では、初期設定でセキュリティホールとなりやすいポートやサービスを閉じており、より安全なサーバー構築が可能という。128bitSSLライブラリーを搭載するほか、ユーザー登録者に電子メールでセキュリティ情報を提供する“セキュリティアナウンス”サービスも用意されている。そのほか、Turbolinux Server 6.1ユーザー向けに主要コンパチブルライブラリーを収録する。

また、従来のテキストベースのCUIインストーラーに加え、新GUIインストーラー(開発コード名:Mongoose)を搭載する。新GUIインストーラーは初心者でも容易にインストール作業を行なえるよう開発されたもので、全自動インストールモードを搭載、またインストール設定状況を表示する“Progress Window”や注意点のダイヤログ表示、インストール中止ボタンなどを備えている。同社は、今後発売するすべてのTurbolinux OS製品(デスクトップ用/サーバー用)に、従来のCUIインストーラーとともに、この新GUIインストーラーを搭載するとしている。

新GUIインストーラー画面
新GUIインストーラーのインストールタイプ選択画面
CUIインストーラー画面
こちらはCUIインストーラーのインストールタイプ選択画面

構成コンポーネントはkernel2.2.18、glibc 2.1.3、XFree86 3.3.6。収録アプリケーションは、apache-1.3.17、sendmail-8.9.3、ypserv 1.3.11、proftpd-1.2.1、bind-8.2.3、squid-2.3.STABLE4、inn-2.3.1、samba-2.0.7、nfs-utils 0.2.1、dhcp-2.0pl5、openldap-2.0.3、ucd-snmp-4.1.1、xntp3-server-5.93、netatalk-1.4b2+asun2.1.3、postgresql-7.0.2、MySQL-3.23.33、perl-5.00503、php-3.0.18、python-1.5.2、openssh-2.3.0p1、openssl-0.9.6、LPRng-3.6.26。

バンドルされる製品版商用ソフトは、ウェブブラウザーからサーバーの各種設定を行なえる『HDE Linux Controller 2.0 Express』、ハードディスク&テープバックアップソフト『NetVault 6 Turbolinux OEM版』、X Winodw System用の日本語環境『RYOBIフォント』。そのほかJava 1.18/2.0、PowertChute 4.5.2、FREQSHIP-mini、パワーバイザ S.V3もバンドルされる。

本日都内で行なわれた発表会で、同社社長の小島國照氏は、「サーバー出荷本数は爆発的に伸びている。現在Linuxと比較されるのはUNIXであり、もはやWindowsではない。Linux市場はハイエンドからローエンドまで拡大している。われわれはあくまでもエンタープライズ市場にフォーカスし、製品とともに充実したユーザーサポートも提供する」と説明した。

また、2月21日(現地時間)付けで発表された米ターボリナックス社の米Linuxcare社買収については「日本での具体的なサービス展開は現在検討中」としているが、「Linux事業にサポートサービスは不可欠であり、Linuxcareのサポートサービスによってディストリビューションの定義が変わるだろう」と語った。

ターボリナックスジャパン小島社長
ターボリナックスジャパンの小島社長

同社は今後の製品ロードマップとして、『Turbolinux CLUSTERPRO Lite 6(仮称)』、『Turbolinux Cluster Server 6』のマイナーアップグレード、『Turbolinux CLUSTERPRO Server 6』を第2四半期に、『Turbolinux Workstation 7』を第3四半期に、『Turbolinux Server 7』を第4四半期にそれぞれリリースするとしている。Workstation 7とServer 7はkernel 2.4ベースとなる。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン