このページの本文へ

XboxはいかにしてPS2やGAMECUBEと戦うのか!?

XBOXの日本戦略

2001年04月04日 02時21分更新

文● 月刊アスキー 編集部 小西・大槻

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
[アスキー編集部] Xboxの発売スケジュールは決まったのでしょうか。
[大浦] 内部ではおおよそ決まっています。具体的な日付はまだ言えませんが、2001年秋から遅くても今年中に日米で発売の予定です。ヨーロッパは2002年の第1四半期を予定しています。
[アスキー編集部] XGPUの開発が遅れていて、最初に発売されるXboxには本来のXGPUは搭載できない、という話も聞こえてきますが。
[大浦] いやそれはないと思います。確かに開発は若干遅れていますが、今さらスペックを落とすほうが大変ですので、製品化を遅らせるほどの遅れではありません。
[アスキー編集部] PS2は日本と米国でハードウェアそのものの仕様が違います。Xboxではそのような違いはあり得るのでしょうか。
[大浦] サードパーティーがいかにワールドワイドで製品を提供できるかを考えているので、本体に関しては変えるつもりはありません。
[アスキー編集部] 何社くらいが本体発売時に名乗りを上げ、どれくらいのタイトル数がそろいそうですか。
[大浦] 「Xboxでソフトを作る」と参入表明されているのが、秋の時点で約150社くらい、今は200社くらいかな。そのうち日本では70社以上あります。ただ数で勝負ではなく、いいものが出てこないと困ります。発売のタイミングでそろうものはあまり数を増やしすぎず、Xboxのフィーチャー、たとえばグラフィックやHDDを生かしたものに絞っていきます。
[アスキー編集部] Xboxの発売直後に並ぶタイトルは、米国と日本では違うと聞いていますが。
[大浦] ぜんぜん違うものをそろえます。口がすっぱくなるほど米国のスタッフに言っているのですが、「米国で売れたゲームでも、そのまま日本に持ってきて売れるゲームは何もない」と。たとえばマイクロソフトはWordのローカライズの際に、単に言語を変えるだけでなく機能面まで日本向けの変更を行ないました。それと同じくらいのことをしない限り、米国のタイトルを日本には持ってこさせない。日本でのラインナップは全部日本で決めます。
[アスキー編集部] マイクロソフトはPCゲームでは優れたタイトルをいくつも販売しています。それをXbox向けに移植することはありえますか?
[大浦] 「Flight Simulator」や「Age of Empires」がありますが、これらをそのままXboxに移植して売るというのはしません。コンセプト的に、机を前に椅子に座りPCに向かって遊ぶシミュレーションゲームと、絨毯や畳の上に座ってパッドで操作するゲームは違うだろうと。仮にAge~をXboxに向けるとしたら……たとえばPS2の「決戦」のようなアレンジを加えるとか、Flight Simulatorも戦闘要素を加えるといったことならあり得るかもしれませんが、PC版をそのまま移植するものは絶対に出てきません。

 Xboxがどれだけ「ゲーム機」であるかの1例がDVD再生機能です。XboxではDVD再生機能を本体には持たせていません。Xboxを買って帰って「Matrix」をドライブに入れても映画は見れない。別売りのリモコンセットを買ってこないと、XboxでDVDは見れないのです。ゲームをしたい人はXboxだけ買えばいい。もしXboxでDVDを見たいというなら、お金を払ってオプションを買わないと見れない。わざわざそうしたほどXboxはゲーム機に位置づけられているのです。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン