米インテル社は2日(米国時間)、米オレゴン州ヒルズボロにある、量産開発ための“D1C”ファブにおいて、300mmウエハーシリコン上に0.13μmプロセス技術を使ったコンピューターチップを製造したと発表した。300mmウエハーと0.13μmプロセス技術の2つを用いて完全動作するチップを製造したのは世界初としている。
リリースによると、300mmウエハーの導入によってチップの生産コストは現在の200mm(8インチ)ウエハーに比べて、約30%削減され、さらにプロセスが0.18μmから0.13μmへ微細化されることで、従来の平均的な半導体工場の4倍まで生産量を増加できるとしている。
300mmウエハーでは、従来の200mmウエハーと比較して半導体製造に利用できる有効表面積は2.25倍となり、ウエハー1枚あたりに製造されるチップの数は約2.4倍に増加する。チップ1個を製造するのに必要な電力と水の使用量は200mmウエハーのそれに比べて約40%削減するという。
また、インテルの0.13μmプロセス技術により、量産レベルとしては最小となるゲート長70nm、最も薄い1.5nmのゲート酸化膜のトランジスターが製造可能になるという。チップ内の配線は6層の銅配線によるインターコネクト技術を使用する。
これらの技術は『Pentium 4プロセッサ』などのプロセッサーや、ネットワーク、コミュニケーションチップの製造に使用される予定。