マイクロソフト、飛行機の次は鉄道!! ――『Microsoft Train Simulator』を“東京ゲームショウ2001春”で初公開!
2001年03月28日 01時46分更新
マイクロソフト(株)は27日、パソコン用トレインシミュレーションゲーム『Microsoft Train Simulator』を、30日より開催される“東京ゲームショウ2001春”で初公開すると発表した。発売時期は夏で、価格は未定。
雪の中を駆け抜けるアメリカ版新幹線“アセラ”の運転席 |
『Microsoft Train Simulator』は列車内の様子や車窓からの風景、季節感なども忠実に再現しているという。風景の作成や運転台のレイアウト変更など、ユーザー独自のカスタマイズも可能。
その他の主な特徴は、以下の通り。
- 鉄道会社の協力を得て、車両特性を忠実に再現。蒸気機関車の蒸気音や貨車のきしむ音など、効果音は実際の車両から録音
- 「スケジュールに沿って乗客を安全に運ぶ」「吹雪の中を50台の貨車を牽引してロッキー山脈を越える」などのバリエーションに富んだ運行が可能
- 視点は運転席や客席、外部からに切り替えられる
- 天候や時間帯も設定可能。雨や雪では、車輪が空転する
“ロマンスカー”も“アセラ”も乗れる!
7000系“ロマンスカー”。広い展望席も、1段高い運転席も、どちらもすばらしい眺望が楽しめるだろう |
収録されている路線は6種類
- 小田急線
- 新宿-箱根湯本間を“ロマンスカー(7000系)”と2000系通勤電車で運行できる。“ロマンスカー”の1階のパノラマ展望室から、さまざまに移り変わる風景を楽しめる。
- JR九州 肥薩線
- かつて国鉄が選んだ“日本3大車窓”のひとつ(あとの2つは、JR北海道 根室本線狩勝峠(現在は新線に切り替え)とJR東日本 篠ノ井線姨捨駅)。“キハ31(ディーゼル車)”で険しい地形を、スイッチバックやループを繰り返しながら越えていく。
- 米国 アムトラック
- ボストンからニューポートニューズを結ぶ、最高時速150マイル(時速約240km)でアメリカ版新幹線とも言われる“アセラ(ACELA)”の、ワシントンDC-フィラデルフィア間を体験できる。
- オーストリア “オリエント急行”
- 1977年に1度廃止されたが、1982年に全盛期の車両を使ってロンドン-ベネチア間で運行を再開した豪華列車“オリエント急行”の、オーストリア区間を再現。
- 米国 BSNF(バーリントン ノーザン サンタフェ鉄道)
- 近年、2つの鉄道会社が合併してできた貨物鉄道。世界で最も多くのコンテナを輸送しており、ディーゼル機関車でロッキー山脈を駆け抜ける。
- 英国 “フライング スコットマン”
- 時速100マイル(時速約160km)の壁を初めて破った蒸気機関車。1920年代の“フライング スコットマン”を再現している。
かつてはイスタンブールまで運行し、まさにヨーロッパを横断していた“オリエント急行” |
運転できる車両は、5種類9車両。
- 蒸気機関車2種類
- “フライング スコットマン”
- “ゴルスドルフ380”
- ディーゼル機関車2種類
- “ダッシュ9”
- “GP38”
- ディーゼル車
- “キハ31”
- 電気機関車2種類
- “アセラ”
- “アセラHHL型”
- 電車2種類
- 小田急7000系“ロマンスカー”
- 小田急2000系通信列車
公開は“東京ゲームショウ2001春”のPCコーナーメインステージで、31日に行なう。ミュージシャンの向谷実氏(“カシオペア”のキーボーディスト)と米マイクロソフトコーポレーション バイスプレジデントの古川亨氏の2人によるトークショー形式で紹介する。また、マイクロソフトのブースで、実際にプレイすることができる。
『Microsoft Flight Simulator』に続けるか?
これまでのトレインシミュレーターは、実際の風景写真などを使用するものが多かった。しかし、『Microsoft Train Simulator』は3DCGだ。CGであるため、自由に視点が変えられること、風景を時々刻々と変化させられること、画面をカスタマイズできることなどの利点がある。ただし、リアルさで実際の写真、映像に対抗するのは容易ではない。リアルさを追求すれば、当然必要とするパソコンのスペックも高くなる。そのあたりのバランスがどうなっているのか、実物を見るのが楽しみだ。
“アセラ”。外見はフランスの“TGV”によく似ている |
マイクロソフトでは、『Microsoft Train Simulator』の売れ行きによっては、『Microsoft Flight Simulator』のようにさまざまなデータ集を発売したり、専用のコントローラーを発売することも検討しているという。