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リコーが書き込み速度20倍速のCD-R/RWドライブ『MP7200A』を発表

2001年03月27日 12時14分更新

文● 編集部 吉川大郎

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従来製品では、バッファーアンダーラン(書き込み時にデータ転送が追いつかず、書き込みデータが途切れてCD-R作成に失敗する現象)対策として“JustLink”機能が搭載されているが、『MP7200A』ではより安全な書き込みを実現するため、メディアの品質を確かめて書き込み速度を調整する“JustSpeed”機能を搭載した。

JustSpeedは、挿入したメディアが20倍速に耐えられない場合、自動的に12~20倍速の範囲内に書き込み速度を落とす機能。ユーザーは書き込み速度を20倍速に設定しておくだけでよい。メディアの質が悪かった場合は自動的にJustSpeedが働いて書き込み速度を落としてくれるわけだ。ちなみに、リスクを負っても20倍速で書き込みたい場合は、JustSpeed機能を使わない設定にすることも可能。

JustSpeed機能の詳細は以下のとおり。

  1. メディア挿入時に、そのメディアにあらかじめ書き込まれているメーカー名などから最大書き込みスピード情報を取得(ノーブランドのメディアではこうしたデータが書かれていない場合もあり得る。その場合は2番のステップで確かめる)。
  2. ディスク内周に試し書きを行ない、最大レーザーパワーにおける最高書き込みスピードを検出。たとえば、感度の悪いメディアなどはこの時点で書き込みスピードを落とすようにJustSpeedが設定する。
  3. 書き込み直前にディスクの外周部でサーボ追従チェックを行ない、追従できる範囲の情報をを取得する。これによりサーボ追従エラーが回避できる。サーボ追従エラーとは、メディア中央の穴の、中心部からのズレが激しい場合に起こるエラー。メディアが回転した場合、ヘッド側から見るとトラックは直線運動をせず、内周側/外周側にブレながら移動する。これは穴の位置が微妙にメディアの中央からズレているために起こるわけだが、ヘッドはこうしたブレにあわせるためにサーボを使って細かく追従をしていく。しかし穴の位置が激しくズレていた場合は、ブレが大きくなりサーボが追いつかず、書き込みエラーが発生する。また、外周ほどメディア精度も悪くなり、面ブレ(メディアのソリなど)も激しくなる。JustSpeedは、回転時一番ブレが大きくなる外周部を使ってメディアの品質をチェックし、ブレが大きい場合は書き込み速度を落とす。

上記の1、2のステップまでは他社のドライブでも行なわれている場合が多いとのことで、3番まで行なったのがJustSpeedの特徴だという。JustSpeed採用の理由だが、安定した書き込みに対するユーザーニーズが多かったためだという。JustSpeedの搭載は、高速書き込みと安定性の高さという、一見相反するユーザーのニーズへの、リコーによる回答というわけだ。

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